H23年度

<親子でおもしろサイエンス>LED電球って?

 最近、テレビや雑誌、CMなどでもよく目にするLED電球。今年の年末の大掃除でLED電球に交換しようかなと思っているお家も多いのではないでしょうか。


imageCAPC2XIS.jpg<では、LEDって何だろう>
 LEDは、発光ダイオードとも呼ばれる半導体のことです。白熱電球はフィラメントを熱して発光させているのに対して、LEDは、電圧をかけると、LED内で電子の流れが発生し、それらがぶつかることで光るしくみです。LEDが光るのは電子の働きによるものです。しかし、それをただ器具にはめ込んだだけでLED電球ができるわけではありません。LEDの明るさを調節する回路を持たせるなど、さまざまな工夫をして、できあがっています。
 日本の家庭で多く使われている電球は、E26口金というタイプです。そのソケット数は全国で約1億5千万個にも上るといわれています。一般電球型LED電球は、今、使っている照明器具のソケット(E26口金)にそのまま差し込んで使えるようにしたため、LEDの省エネと長寿命を手軽に享受できます。


<メリット1:価格面では既に白熱電球と同じ?>
 LED電球のメリットとしてまず挙げられるのが、省エネ、つまり電気代の節約です。消費電力が4.1WのLED電球と従来の40W形白熱電球を比べた電気代1円あたりでの点灯時間は、それぞれ約11時間と約1.14時間になります。実に10倍近い開きがあります。24時間点灯してもわずか2.16円で済みます。実際には、4.1WのLED電球は、40W形白熱電球と比べるとやや暗いのですが、この価格差は圧倒的といえます。庭などの常夜灯などに使えば、その恩恵がかなり受けられるはずです。


<メリット2:長寿命> 
 続いてのメリットは長寿命です。LED電球の寿命は一般的に約4万時間となっています。白熱電球は1000時間、LED電球は白熱電球に比べて、実売価格で3500円以上と高いのですが、4万時間使うことを考えると、単純計算ですが、LED電球の3680円に対して、白熱電球は、3800円と、長い目で見れば買い換えの面倒もなく、価格面でも、さらにお得です。
 このほか、リモコンで光の色を変えられる「調色機能」付きの製品がある点もLED電球ならではのメリットです。色温度が変えられるので、電球色と昼白色を好みによって変えられます。


<メリット3:すぐに明るくなる?>
  電球形蛍光灯に比べて、スイッチをつけてから明るくなるまでの時間が短いこともLED電球のメリットです。LEDは、それ自体が半導体なので、スイッチを入れればすぐに点灯します。点滅に対する耐久性も高いので、頻繁にオンオフを繰り返すトイレや洗面所などにもぴったりだといえます。また、電球形蛍光灯は、気温が低いと明るくなるまでの時間が遅くなる傾向があるが、LEDならばそのようなことはありません。


<メリット4:色あせなし>
  蛍光灯に比べ、紫外線や赤外線をほとんど出しません。そこで、書類が紫外線によって色あせを起こすこともないし、虫も集まりにくいです。


<デメリットは?>
  現状では、LEDが苦手な面もあります。外見を見てわかるように、従来の電球と異なり、LED電球は全体が光るわけではありません。そのぶん光の横方向への広がりや器具後方への回り込みが少なく、風呂場など壁面に取り付けると部屋が暗く感じられることもあります。利用には注意が必要です。

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