H23年度

<親子でおもしろサイエンス>高速変身!筍から竹へ

  スーパーに生のタケノコが並ぶ季節になりました。タケノコはちょうど4月から5月が旬です。09ILAP06.JPG

 タケノコは「竹の子」とも書き、その名のとおり竹の子どもです。

 しかし、タケノコは、人間と違って、ものすごく成長が早いのです。平均すると、1日に20cmから30cmも伸びます。土から顔を出したばかりの頃は、ゆっくりと成長しますが、日ごとに勢いをまして、4・5日で、大人の背丈を超えてしまいます。ピーク時には、1日に1m以上伸びるものもあるようです。計算すると1時間で4cm成長するのですから、見つめていると伸びる様子が見えるかもしれません。

  実はタケノコは、多くの植物がぐんぐん大きくなる夏の間は成長をストップさせます。夏の栄養分は次の春に生まれてくるタケノコのために、ひたすら蓄えておくのです。

  驚異的な成長ぶりは、夏場の地道な努力のたまものなのです。

   漢字の「筍」では、竹冠の下に「旬」という字を書きます。旬という言葉は、「4月中旬の並みの陽気でした。」というように、天気の解説によく出てきます。「上旬・中旬・下旬」で使う旬は、1か月を3等分した10日間を意味しています。筍は地面に芽を出してから、たったの10日(=旬)で成長しきって竹になることから名づけられたものです。

  筍である間はとても短いので、「朝掘ったら、その日のうちに食べろ」といわれるくらい鮮度が大切な食材です。筍の刺身は、今の時期だけしか食べられません。ぜひ、味わってみてください。
 

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