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「本地ヶ原のおはなし」の話

学校に寄贈された「本地ヶ原のおはなし」を繰り返し読んでいます。読めば読むほど、著者の自分が生まれたこの本地ヶ原という土地への愛情が伝わってきます。

「神社に舞うツバメ」は元教師が小学生に奈良時代から昭和時代にいたる本地ヶ原神社の歴史を話す物語です。渡り鳥であるツバメが時を渡る鳥のように描かれています。このお話を読んだ子ども達はツバメの視点でそれぞれの時代の神社を見渡すことができるでしょう。

「天狗のかかと岩」は昔話です。以前出版された「尾張旭のむかしばなし」では、小学生が天狗に会う話になっていたので、あえて今回は現代の子どもを登場させない昔話としたのでしょうか。猿投山と伊吹山を結びつける天狗の話で広がりが感じられます。子ども達はかかと岩でジャンプして猿投山まで飛んでいくことを空想するのではないでしょうか。

「図書館で見た夢」は小学生が時を越え、弥生時代の長坂の里長に出会う話です。もし過去の世界に行くことができたらと空想するのは楽しいですね。そこには自分のご先祖様がいます。そして、その土地は今も変わらず目の前にあるのです。

「龍神様のフナ」は新池白清龍神にまつわる話で、小学生が新池で取れたフナを逃がしてやります。昔からの言い伝えを大切にし、生まれ育った土地に感謝する気持ちが芽生える話です。

最後の「本地ヶ原の日の丸スイカ」は開拓当初の本地っ子が今の本地っ子に日の丸スイカの話をする話です。おはなしは人から人へ伝えられていきます。

開拓の話を知ると、見慣れた風景がまた違って見えるようになるのではないでしょうか。

この本を読んだ子ども達がこれらのお話を自分の子ども達や孫達に伝えていくとすばらしいなと思いました。

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