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言葉のつながり

日本語には駄洒落という言葉遊びがありますが、もともと同じ音からたくさんの言葉が生まれました。「白川静さんに学ぶ これが日本語」という本は、日本語のつながりについて例をあげて説明していて、なかなか面白かったです。その中から、いくつか紹介します。

・ 「はな」は先端にあるもの。「鼻」「花」「端」。「端」は「はし」とも読み、「箸」は先端で食べ物をはさむもの。「橋」は両端に架け渡すもの。「階(はし)」も同じ。

・ 二つの「こと」、「言」と「事」は、もとは同じ。「言霊」(言ったことが現実になる)というように、「言葉」は「事実」と同じ。

・ 「つなぐ」は「綱ぐ」、綱で結び付けること。「つたえる」は「蔦える」、蔦のように伸びていくという意味。「つな」と「つた」は同じ語源。

・「習う」は「慣れる」からできた言葉。「ならわし(習わし・慣わし)」もここから。「学ぶ」は「まね(真似)ぶ」。真に似せるという意味から模倣するという意味になった。真似て、習熟することが「学習」。

・ 「うら」は「心」の意味。「うらやむ」は「心病む」。「うれしい」は「心良し」。「うら」が動詞になると「うらむ(恨む)」「うれう(憂う)」。「おもう」の「おも」は「面」で顔のこと。「心(うら)」と対応する言葉。「おもう」はうれしいことや悲しいことが顔に出るという意味。

「言葉のつながり」から、いろいろなことを考えることができます。

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