キャリアスクールプロジェクト

働く人の思い

青少年赤十字研究会があり、東日本大震災で被害に遭った学校の校長先生の講演を聞きました。いろいろなお話を聞いた中から一つ紹介します。夢の話です。震災後、子どもたちにどんな夢があるかを聞くと、震災前に暮らしていた家に家族と一緒に戻りたいなど、個人の夢ではなく、家族の夢が多かったそうです。個人の夢より、家族の夢を考える子どもは立派だけど、悲しくもあると思いました。学校が再開してしばらくして夢の授業を行ったそうです。空港で働く人を招いて、仕事の喜びや苦労について話を聞いたり、実際に接待の体験をしたりしたそうです。その後、自分の将来の夢について書かせたところ、ただ○○になりたいというのではなく、たとえば、人に喜んでもらうために、とか、相手が困っていることに気付いてあげられるとか、多くの子が具体的な姿を書いていたそうです。また、別の機会にアナウンサーの方が、「自分は自分が伝えるニュースでみんなを笑顔にしたいと思ってアナウンサーになった。でも、3月12日、東日本大震災のニュースを、被害に遭った人が今どんな気持ちでいるか考えもせず、伝えてしまった。本当にごめんなさい。」と涙を流して子どもたちに謝ったという話も聞きました。出来事や行為の裏にある見えない思いというものを感じ取る難しさを思いつつ、震災で被害に遭った子どもたちが、いろいろな人とのふれあいの中で、しっかりとその思いを受け取っていると思いました。本校でも、それぞれの学年で、いろいろな人とふれあう学習を行っています。本地っ子も、多くの人の思いを感じ取ってくれているといいなあと思いました。

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