学年ニュース

令和4年度卒業式 在校生「送別の言葉」

冬の寒さは和らぎ、皇帝の木々には桜の蕾がつき始め、小鳥のさえずりが、春の気配を感じさせます。

三年生の皆様、ご卒業おめでとうございます。

二年前の春、私たちが旭中学校へ入学した頃、新しい出会いや新しい環境、これから起こる様々な変化に胸を弾ませていました。

ただ同時に、今までとは環境が一変してしまうことに大きな不安も感じていました。

しかし、いざ中学校生活が始まると、先輩方が明るく大きな声で挨拶を交わす姿や、私たちに優しく声かけをしてくださる姿を見て、不安が一気に吹き飛んだのを覚えています。

私が先輩方と一緒に過ごさせていただいた日々の中で、一番印象に残っているのは部活動です。

私が所属している女子バスケットボール部では、一年生大会というものがあります。大会に向けて、私たちが練習を重ねている時、先輩方は自分たちの練習の時間を私たちのために割き、先輩方が相手となり、「今のプレーはこうした方がいいよ。」「もっと声かけあって。」など、親身になってアドバイスをくださいました。大会本番では力及ばず点差が大きく開き、私たちに諦めもムードが漂った時、次第にコートでもベンチでも声が出なくなっていきました。すると先輩方が観客席のところから「頑張れ!まだいけるよ!」と大きな声で、全力で応援してくださっているのが聞こえました。

私たちは、その声援に背中を押され、この日のために何度も一緒に練習してくださった先輩方に「勝って」恩返しがしたいと思い、全力で声を掛け合い、最後まで諦めずに走りきることができました。結果はついて来ませんでしたが、全力を出し切ることができたので、後悔は少しもありません。

これからは、先輩方が私たちにしてくださったように、ピンチの時こそ後輩たちの心に、少しでも寄り添える存在になりたいです。

また、行事でも、先輩方は私たちの想像をはるかに超える、団結した姿を見せてくださいました。

体育大会の大繩跳びの練習では、チャイムと同時に校庭へと走っていき、全員で数を数える声が大きく響いていました。どのクラスも勝ちたいという思いが強く、一生懸命に練習を重ねられていたのを覚えています。それを見て、私たちも頑張ろうと思うことができました。さらに文化発表会では、舞台に上がるとき、全員が自信を持って歩いているのが印象的でした。歌では、歌声の大きさ、心に響く声、ハーモニーの綺麗さ、何もかもが私たちとかけ離れていました。

そんな先輩方と過ごした日々は私たちにとって忘れてはならない学びとなりました。悩んでいる人や困っている人に心から寄り添うこと、目標のために一生懸命頑張ることなど、人として大切なことをたくさん教えてきてくださったからだと思います。本当にありがとうございました。

先輩方が卒業されることはとても悲しく、寂しいです。ですが、今度は私たちの番です。これから私たちは、お互いを励まし合って、先輩方のように人として大切なことを当たり前にできる人間になれるようにしていきます。それは簡単なことではないと思いますが、どうか、私たちのことを離れていても見守っていてください。

私たち在校生一同、先輩方がこれから進む新しい道が、笑顔の絶えない明るいものになるように願っています。先輩方のこれからのご活躍を心からお祈りして、送辞とさせていただきます。

令和5年3月7日 在校生代表

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