学校ニュース

校長講話のページ

学校では、子どもたちにいろんなお話をします。そんなお話を、保護者や地域の方にもお知らせしたいと考えております。

更新記録とお話が紹介されています。ご一読ください。


2022年度(令和4年度) 更新記録

 

校長講話  「3学期修了式式辞」 令和4年 3月24日(金)
校長講話  「生徒会役員選挙」  令和5年 3月13日(月)
卒業式校長 「式辞」       令和5年 3月 7日(火)
校長挨拶  「生徒総会」     令和5年 2月17日(金)
校長挨拶  「入学説明会」    令和5年 2月 9日(木)
学校集会  「見通しと計画」   令和5年 2月 6日(月)
3学期始業式「式辞」       令和5年 1月 6日(金)
2学期終業式「式辞」       令和4年12月23日(金)
学校集会  「空冷式野菜」    令和4年11月14日(月)
体育大会  あいさつ       令和4年10月21日(金)
文化発表会 あいさつ       令和4年10月14日(金)
学校集会  「近道はなし」    令和4年10月 3日(月)
後期生徒会役員選挙        令和4年 9月30日(木)
校長講話  「避難訓練」     令和4年 9月 8日(木)
2学期始業式「式辞」       令和4年 9月 1日(木)

1学期終業式「式辞」       令和4年7月20日(水)
学校集会  「西中壮行会」    令和4年6月20日  (月)
生徒総会  あいさつ       令和4年6月17日  (金)
学校集会  「宿泊学習・校外学習」令和4年5月30日  (月)
進路説明会 「挨拶」       令和4年5月 6日  (金)
学校集会 「小さな目標の積み重ね」令和4年4月19日(火)
1学期始業式「式辞」       令和4年4月 7日(木)
入 学 式 「式辞」       令和4年4月 7日(木)


3学期修了式 式辞 令和4年3月24日

今日は令和4年度締めくくりの日、修了式です。
先日、厳粛な雰囲気の中卒業式が行われました。名前を呼ばれた時の返事の声、胸を張って歩く姿勢、卒業証書をもらう舞台での態度、どれをとっても一人ひとりが卒業式の主役となりました。式が終わった後の教室では、先生からのお祝いの言葉、お返しの感謝の花束贈呈、卒業記念写真、中には先生からの黒板アートプレゼントもあったようです。3年間の思い出を振り返った後、拍手に包まれながら送別の花道を歩いて行きました。

在校生が卒業生に対して送る言葉を「送辞」と言います。心に残った一節を紹介します。
「先輩の背中から数多くのことを学びました。礼儀・部活動・人生について学んだ。・・・私たちにとって先輩方は教科書のようなものです。西中は私たちに任せ、どうかそれぞれの夢を叶えてください。」

卒業生からのお礼の言葉を「答辞」と言います。
「これから皆さんが最上級生になります。3年生になると、夏頃には最後の部活動の大会があり、その後は受験勉強に追われ、あっという間に卒業式がやってきます。多分人生の中で一番早く感じる1年です。時間を大切にして思い出をたくさん作ってください。」

さて、今日は修了式。1つ実験をしましょう。

①<水の入っていないビーカーを取り出し、机に置く。ビーカーに2つ石を詰める。>
「このビーカーは満杯ですか?」

②<机の下から器にいっぱいの砂を取り出す。ビーカーの中に流し込み、ビーカーを振りながら、石と石間を埋めていく。>
「このビーカーは満杯ですか?」

③<水の入ったやかんを取り出す。石と砂の隙間へ流し込んだ後、3度目の質問を投げかける>
「ビーカーこれでいっぱいになりましたか?」

④新しいビーカーを取り出し、話を続ける。
「さて、もし最初にやかんで水をいっぱいに入れたら、どうなりますか。」
<水をいっぱいに入れる>

水が満タンのビーカーに、石や砂を入れようとすると当然水があふれますね。石や砂は入りません。つまり石は最初に入れない限り、その後二度と入れるチャンスは訪れないと言うことなのです。

ここで言う石とは、皆さんの人生にとって、今1番大事なものになります。それを最初に皆さんの心のビーカーの中に入れてください。さもないと、皆さんはそれを得る機会を永遠に失ってしまうことになります。もし皆さんが砂や水、つまり自分にとって重要性の低い隙間を埋めるものからビーカーに入れてしまうと、皆さんの人生はその重要ではない「何か」に満たされてしまいます。今この時を「大きな石」、つまり自分にとって1番大事なものにしっかり時間を使ってください。では、一番大切な「大きな石」とは、何でしょうか?

今この時で考えれば、「学習の基礎や基本」かもしれません。もう少し広げると、「あきらめず続ける力」「何でも吸収する力」であるかもしれません。どれもあなたの未来に大きな影響を与えることでしょう。では、重要ではない「何か」とは何でしょうか?

さて、野球のWBCで日本が念願の世界1となりました。決勝戦の朝、緊張感が張り詰めるロッカールームで、大谷選手はチームのみんなに「憧れるのをやめましょう」と言ったそうです。

「目の前には、野球をやっていたら誰しも聞いたことがあるようなトップレベルの有名選手たちがいます。でも僕らは、彼らを超えるために、トップになるために来たんです。憧れてしまっては超えられないので、今日一日だけは彼らへの憧れを捨てて、勝つことだけ考えていきましょう」直後、ロッカールーム全体に拍手が響き、この一言で最高のムードができたそうです。日本チームにとって「今1番大切なものは何か?」、選手全員が改めて確認できた瞬間でした。

「今一番大切なもの」、それをいつも考えている人は、とても魅力的です。輝いています。なぜなら目的を持って行動できているからです。

ところで、4月からは新たに中学1年生が入学してきます。ここにいる皆さんが、先輩として人生の手本となり、それを見た新1年生から「先輩みたいになりたい」と呼ばれる日がやがて来ることを、楽しみにしています。それでは来年度、「今一番大切な何か」を心に持ち、素晴らしいスタートが切れますことを期待しています。有意義な春休みを過ごして下さい。


校長講話「生徒会役員選挙 あいさつ」 令和5年3月13日

皆さんは、「こころざし」 という言葉を知っていますか?
江戸時代に生きた坂本龍馬は、大政奉還という「志」をもち、時代を動かしました。マザーテレサは人種・言葉の壁を越えた人類愛という「志」で生き、iphoneやipadの生みの親であるスティーブ・ジョブズは、シンプルでこれまでの常識にとらわれないモノづくりを「志」ていました。
「こころざし」を漢字ではどう書きますか? 武士の「士」という字の下に「心」という字を書きますね。「志」という言葉には、「自分の目標や目的を成し遂げようとする気持ち」とか「相手のためを想う気持ち」などの意味があります。「自分の為」だけでなく、「相手の為」、「広く世の中の多くの人の役に立つため」という響きに、すがすがしく力強さを感じます。今回、生徒会役員選挙に立候補した生徒の皆さんにも、歴史上の有名な人物と共通の「志」を感じます。

「志」を感じたのは、立候補した皆さんばかりではありません。朝、昇降口の前で、応援する立候補者の名前を呼び、「よろしくお願いします」と大きな声で呼びかけていた推薦者、応援者の皆さんにも、立派な「志」を感じました。一生懸命に人を応援することは、とても尊く素晴らしいことです。相手をけなしたり、批判したりすることは簡単です。でも、相手の良いところを見つけて、共感し、応援しようとする気持ちを、実際に行動に移すことはなかなかできないことです。推薦者・応援者の皆さん、ありがとう。今日まで準備を続けてくれた選挙管理委員の皆さん、大変ご苦労様でした。現生徒会の皆さんも、新しい役員の人に引き継ぐまで、今しばらくよろしくお願いします。以上で、話しを終わります。


卒業式校長式辞 令和5年3月7日

厳しかった冬を乗り越え、正門の桜のつぼみが、少しずつ花を咲かせようと膨らみ始めています。新しい春の訪れが感じられる今日の良き日に、皆様の御臨席を賜り、第四十三回尾張旭市立西中学校卒業証書授与式の式典を挙行できます事は、学校にとりましても大きな喜びとするところであります。謹んで御礼申し上げます。
卒業生の皆さん、ご卒業おめでとう。
今、皆さん一人ひとりに卒業証書を手渡しました。皆さんのキリッとひきしまった表情の中に、中学校三年間の生活を立派にやり遂げたという満足感と、「新しい世界へ出発するのだ」という力強い決意を感じました。
さて、振り返ってみれば、中学校に入学した三年前、世界中に広がった新型コロナウイルス感染症により、休校となる前代未聞の出来事がありました。学校再開後も幾度となく押し寄せてくる感染の波があり、教育活動が制限されました。二年生の野外活動は、二度延期を余儀なくされ、十二月にやっと行くことができました。突然襲来した寒波に震えながら、美浜の体育館で見たキャンドルサービスのろうそくの炎は、今でも瞳の奥に焼き付いています。
新型コロナ感染症は、社会の様々なところにこれまでになかった変革をもたらしました。情報通信技術を利用したテレワークという新しい働き方や、オンライン会議が生まれ、広まりました。教育界でも、GIGAスクール構想が急激に浸透し、今日ではタブレットを活用した生活がごく日常となりました。
さて、「アフターコロナ」と呼ばれる未来の社会は、今とはかなり違っていると思われます。今後さらに進む技術革新等の影響により、現在あるいくつもの仕事が自動化され、今は存在していない職業が現れ、たくさんの人がそれらの仕事に就くとの予測があります。グローバル化や情報化、少子高齢化が一層進むこれからの社会では、その先を見通すことがますます難しくなってくることでしょう。
ここで、卒業される皆さんへ、餞(はなむけ)の言葉を1つ贈ります。
冬のオリンピック北京大会では、3連覇をねらったフィギュアスケートの羽生結弦選手は、4回転半アクセルジャンプに挑戦するも、着氷に失敗し転倒、総合4位でした。しかし、試合後の記者会見で、この挑戦について彼はこう言っています。「みんな生活の中で何かしら挑戦しているんだと思います。それが大きいことだったり、目に見えることだったり、報道されることだったり。それだけの違いだと僕は思っていて、それが生きるということだと僕は思いますし。守ることだって挑戦なんだと思うんですよね。」そして、会見の最後には、「明日の自分が、今日を見た時に、胸を張っていられるように、これからも過ごしていきたいなと思っています」と大勢の報道陣の前で話しました。
今日までの小中学校の生活では、地域や保護者、先生方に見守られながら成長してきました。しかし、義務教育を終え、これから歩む一人一人違う新しい道では、これまで経験したことがない困難が待っているかもしれません。難しい選択や、決断が求められることがきっとあるでしょう。そんな時、羽生結弦の言った「明日の自分に誇れる生き方」をしてください。「きっと無理だろう」「無理に決まっている」と失敗を恐れ何もしないのではなく、明日の自分がきっと納得できるだろうという選択をしてください。そんな生き方を目指してください。あなたの周りの人達は、きっと温かく応援してくれることでしょう。
本日、ご多用中にもかかわらず、ご臨席をいただいた保護者の皆様、三年間本校の教育振興のために、多大なご理解とご協力を承りました。誠にありがとうございました。
卒業生がそれぞれの道に進んだ後も、同様のご支援ご協力を承りますよう宜しくお願いいたします。また、職責とは言え、寝食を忘れてわが教え子のために、全力を尽くしてくださった教職員の皆様に対し、学校の責任者として心から感謝申し上げます。

卒業生の皆さん、高い志と感謝の気持ちをいだき、夢に挑戦し続けることを心からお祈りして式辞といたします。


校長講話「生徒総会あいさつ」

人は、1人ではなく集団で生活しています。2人以上の人が一緒に過ごすところには、より良く過ごすために約束があり、効率よく過ごすために役割分担をします。みなさんの学級にも、いろいろな約束があり、係・委員会などの役割がありますね。
未来の話をします。将来、社会人になると様々な会に属すると思います。同じ仕事部署であったり、趣味のサークルであったり、地域の自治会であったり。それらの会は、年度の始めと終わりに会議を開き、活動計画やお金の使い方を示したり、活動報告や会計の報告を行ったりします。そして、会員のみんなの承認を得て、次の年へ活動が進んでいくのです。今日は、生徒総会を通して、「会の進め方」を学んでください。


校長挨拶  「入学説明会」 令和5年2月9日(木)

いよいよお子様が西中学校に入学する日が近づいてまいりました。これまでのお子様の健やかなご成長を心よりお慶び申し上げます。今日から57日後が中学校入学式になります。保護者の皆様におかれましては、これから始まろうとしている義務教育の後半、仕上げの3年間の中学校生活がお子様にとってどのようなものなるのか、いろいろと想像し、期待と不安が入り混じっていることと思います。本校の現状や様子につきましては、こうして実際にご覧になられたり、お知り合いの方からお聞きになられたりされて、それぞれ印象や感想をお持ちのことと思います。しかし、たとえ、上のお子様に西中生や昨今の卒業生がいたとしても、これからの3年間はまた大きく違ったものになります。
この年頃の子どもたちは、小さい頃からいつも一緒だった親から、「自立したい」という心の発達段階を迎えます。その過程で、これまでになかった反抗的な態度に出る場合があります。しかしその反面、親元から離れることの不安も感じています。その不安から、仲間と一緒に行動することで安心感を得ようとします。共感してくれる相手を求めるようになります。
保護者が子どもの話を聞かずに正論ばかり押しつけていると、子どもは保護者に何も言わなくなります。自身の若かりし頃の自慢話や、よその子などと比較する、くどくどと愚痴をこぼすように説教する、干渉し過ぎるなどは、子どもから見れば、「わかっとる」「うざい」となってしまいます。
お子様は、いつまでも赤ちゃんではありません。自立が始まる年齢であることを理解し、少し距離をおきながら、子どもの気持ちに共感して寄り添うことが、この時期の子どもたちに最も大切なことです。

さて、もう一つお願いがあります。スマホやタブレットの正しい使い方を一緒に考えてほしいということです。「ながらスマホ」による痛ましい交通事故をはじめ、無断で友人の写真をSNSへアップしたり、誹謗中傷の書き込みで、肖像権、人権や個人情報保護の点で法律に触れ、いくつもの家族を巻き込む大きなトラブルに発展した例もありました。人は「失敗をして学ぶ」と言われますが、SNSの世界では、「一度拡散した情報は消えない」ということを、ご家庭で話し合っていただき本人への指導をお願いします。以上のお願いをしてあいさつに代えたいと思います。


学校集会  「見通しと計画」 令和5年2月6日(月)

「おはようございます。」
これは、青色LEDです。クリスマスの時期にあちらこちらで見た人も多いと思います。この美しく光る青色LEDは、約20年前、3人の日本の大学教授が開発に成功し、その功績でノーベル物理学賞を受賞しました。世界の研究者が次々と青色LEDの発明に断念する中、あきらめることなく実験を繰り返し、発光するために必要な「窒化ガリウム」のきれいな結晶をえました。この結晶を得るために2000回以上実験したと言われています。1日2回実験を行っても、6年かかります。多くの失敗を経て成功が生まれます。誰でもそうですが、志を果たすためには、失敗もします。障害にもぶち当たります。障害を乗り越え、夢を実現させるのに必要なものは一体何なんでしょうか。

これは大根です。昨年の10月下旬に種をまいたものです。これも大根ですが、1ヵ月前の9月下旬に種をまいたものです。冬の時期である12月以降は気温が下がるため、こちらの小ぶりの大根は、あまり大きくならなかったと思います。つまり、寒くなる12月の時期までに、ある程度大きくなっていなければ、それ以降は大きくなりません。野菜の種については、昔から「春は人がまいてから蒔け 秋は人が蒔く前に蒔け」と言う言葉があります。見通しを誤り、種をまく時期を逃すと大きくならなかったり、味がつかなかったり、最悪発芽しなかったりします。種をまく時期が大切なのです。学習も同じです。この学年に学んだことは、この学年のうちに自分のものにすることです。「先の見通し」と「具体的な計画」をたて、効率的な学習を行うことが、夢の実現につながるものと思います。

公立高校の入試が始まります。1・2年生の皆さんで、夢に挑戦している3年生に心の中でエールを送りましょう。

 

 


3学期始業式「式辞」       令和5年 1月 6日(金)

「おはようございます」
2022年12月、世相を漢字一字で表現する年末の風物詩「今年の漢字」では「戦」という字が選ばれました。これは、日本漢字協会が漢字への興味・関心を持ってもらおうと行っているもので、今年で28回目です。この「戦」という字は、ロシアのウクライナ侵攻により、「戦」争の恐ろしさを目の当たりにした一年であったこと、スポーツでの熱「戦」・挑「戦」も注目されたことが選ばれた理由だそうです。
2023年の干支(えと)は「卯」、卯(うさぎ)は穏やかで温厚な性質であることから、「家内安全」また、その高く跳躍する姿から「飛躍」、「向上」を象徴するものとしての意味があるそうです。他にも「植物の成長」という意味もあり、新しいことに挑戦するのに最適な年と言われています。

「一年の計は元旦にあり」と言われます。この言葉は、「一年の計画は元旦に立てるべき」という意味があり、由来として中国の「明」の時代の書物から広まったといわれています。本来の文は4つあり、「一日の計画は朝立てる」「一年の計画は元旦にたてる」「一生はまじめに働くこと」「一家の将来は健康」だそうです。さらに調べると、戦国時代の武将の毛利 元就(もうり もとなり)は「計画を立てるだけでは意味がない。1年は元旦、1か月は朔(ついたち)、1日は朝からスタートし、自分の計画を実行しなさい」と家族に手紙を残したそうです。どちらが起源かはっきりしませんが、500年も前から「何かを始める時には、きちんと計画を立てる必要がある」と言われ続けているわけです。皆さんも心にしっかり刻み込んでおいてください。逆の意味は、「出たとこ勝負」「ぶっつけ本番」でしょうか。

さて、1年の無事を祈り、元気であるようにと正月には雑煮を食べました。(おもち登場)皆さんはどうでしたか?雑煮の歴史は古く、室町時代にはすでに食されていました。雑煮にはお餅がつきものです。英語では、「rice cake」といいます。おもちは、もち米という種類のお米を蒸して作ります。もち米も、もともとお米ですから、田んぼで作られます。「米を作るには、まず田んぼを作れ」と言う言葉があります。良い米を作ろうと思うなら、田んぼのまわりにあるあぜ道の雑草を刈り、土を耕し、肥料を施し田んぼを育てることが必要です。では皆さんの夢の実現には何が必要なのでしょう。それには学校の風土が欠かせないと思います。環境と雰囲気と言っても良いと思います。時間にルーズな学校風土、整理整頓や掃除ができていない学校環境など、これでは夢を実現する土壌があるとはとても言えないと思います。授業に前向きに取り組む姿勢や、学級のみんなが協力する雰囲気を作っていくことなど、当たり前のことが当たり前にできる環境の中で、高い志を持ち、挑戦し続けていくことが、夢の実現につながるものと思います。「米を作るには、まずは田んぼを作って下さい」

3年生、進路決めの時期がきました。自分の発揮される力を信じ、目標に向かってこのお餅のように粘り強く頑張ってください。


2学期終業式「式辞」 12月23日(金)

今日は、2学期の終業式です。

今学期を振り返ると、10月には新企画の西中祭がありました。全員への希望調査や割り振りなどの事前準備、当日の運営など、生徒みんなの協力のおかげで成功しました。翌日の文化発表会では、その協力が声となって、体育館に響きました。ある学級の合唱後、「ほっとした」と伴奏者がつぶやいています。聞いてみると、今日まで「みんなのために失敗できない」というプレッシャーと戦いながら、練習を積み重ねた昨日までの苦しさと、うまく演奏できた今日の喜びを嬉しそうに瞳を輝かせながら話してくれました。隠れた才能を、ギャラリーウォークで発見しました。体育大会では熱い思いを見ることができました。そして、11月には、多様な個性を持った人がいることがわかった「人権集会」や、2度とあるべきではない体験を語る「語り部講演会」など、新しい発見する機会がたくさんあった2学期でした。

アルゼンチンの優勝で幕を閉じたサッカーワールドカップでの日本の活躍は、目をみはるものがありました。失敗を恐れず果敢に挑戦し、優勝候補と言われている国々に勝利し、1次リーグを首位通過、しかし決勝リーグでは思うような試合が展開できず、ベスト8の壁を越えれませんでしたが、日本中に大きな感動を与えてくれました。

さて皆さん、「失敗は成功のもと」と言いますが、本当の失敗とは何でしょうか。当たり前のことですが、成功するまでは、何度も失敗するもので、失敗を乗り越えて初めて成功があるわけです。こうして考えると、失敗は成功の反対ではなく、その一部かもしれません。しかし、挑戦もせず、ベストも尽くさず、残念な結果が出てからそれを誰かのせいにしたり、「これは実力じゃない」といいわけをしたりすることが、本当の失敗かもしれませんね。
12月は学期の区切り、1年の締めくくりの時です。自分の反省すべきことを反省し、失敗を恐れず自分の夢に挑戦してください。年末年始どんどん寒くなります。風邪をひかないように。


学校集会「空冷式野菜」 令和4年11月14日

おはようございます。

真夏の暑さが嘘のように、急に寒くなってきました。しっかりと体調管理をしてください。
これは、先日収穫した「とうがらし」で、鷹の爪とも言います。4月に種をまきました。7月には実がつきはじめ、収穫できるようになりました。唐辛子は、ししとうやピーマン、パプリカと同じ仲間です。「カプサイシン」と呼ばれる辛さの成分は有名ですね。5ヶ月もの長い間収穫できたのは肥料のおかげだと思います。苗を植え付ける前に、畑に施す肥料があります。これを「元肥」と言います。元肥は、苗の活発な成長を助け、作物生育の土台を作ります。また一部は、作物の後期の生育にも役立つとも言われています。最初が、そう基本が大切ですね。部活動でも、勉強でも、基礎基本がしっかりしていれば、立派な実がつきます。

ところで、ピーマンの仲間はなぜ空洞になっているのでしょうか。その答えを教えてもらう機会がありました。ピーマンは、種を強い太陽の熱から守るために、皮で光を防いで、種子に暑さが伝わらないようにしています。さらに、中を空っぽにして空気を入れ、その空気が熱を遮る働きをしているそうです。まさしく空気で冷やす空冷式と言えるでしょう。ピーマンは、子孫になる種を守るためにこのような工夫をしています。人間もそうです。皆さんもこれまで親、家族、先生方など様々な人に守られて成長してきています。このことを決して忘れないでください。これから、自分の力で自分を守る場面では、しっかり守ってください。いっそう気温が下がると、インフルエンザが流行するかもしれません。自ら手洗い、うがいをする、換気をするなどしっかりと取り組むことです。そのことが自分を守ることになります。中学3年生は、進路決定にむけて、基礎基本を見直し準備してください。では、ピーマンは空冷式ですが、水冷式の野菜もあります。どんな野菜でしょうか。


体育大会 開会のあいさつ

すばらしい秋晴れの中、体育大会を迎えることができました。コロナ禍が長期化し、どうなることかと心配がありましたが、今年も体育大会を開催することができたことはうれしい限りです。先週行われた文化発表会では、短い練習時間に精一杯練習し、本番の舞台上の緊張感を肌で感じた合唱で、ひとまわり大人になった人を見ました。創作の部では、殻を自分の力で突き破り、輝きをはなった人を見ました。ギャラリーウォークでは、知らなかった意外な一面に驚かされました。そしていよいよ体育大会が始まります。生徒の皆さん、何事にも全力で取り組み姿を見せてください。保護者や地域の皆様、今日は西中学校生徒たちのせい一杯の姿を見てください。思い出に残る1日になることを期待しています。

体育大会 閉会のあいさつ

今日の体育大会では、行事を盛り上げる熱い思いを見ることができました。その体育大会がこうして終わろうとしています。今年の行事は、生徒会スローガン「瞬花終闘」のもと開催されました。最初の2文字を漢字では、一瞬の花と書き、あとの2文字は戦いの終わりと書きます。この言葉は、「1年間いろんなことがあるけど、みんなで協力して一人ひとり違う花のように個性を発揮しながら楽しく笑ってまとめよう」という奥の深いスローガンです。これからの学校生活のいろんなところで生かしてください。楽しみにしています。これでお話を終わります。


文化発表会 開会のあいさつ

昨日は、生徒会新企画「西中祭」が行われました。計画も、運営も、生徒会が中心となった初めての企画ですので、うまくいったことばかりではなかったと思います。そんな時は、「温かい心を持って参加できるか」がカギですよね。
さて、文化発表会とは、日ごろの成果を発展させ、発表し合い、互いに鑑賞する文化的行事のことです。昨年から始まったギャラリーウォークでは、感性を信じて絵をじっくり描く、工夫してものを作る、調査したことをわかりやすくまとめるなど、「あの人がこんなすごい作れるの!」と隠れた才能を再発見することができました。今年は、さらに展示の幅が増えているそうです。創作の部では、照明を浴びた舞台でのダンス、歌や楽器の演奏、アイドルへのステップとなるかもしれません。合唱の部は、精神力の修行の場です。なぜなら、本番は一度きりです。部活動の大会と同じ、やり直しはありません。本番では、緊張する上に、見える景色も全然違い、大勢の観客がいます。だから、今日のこの本番をイメージして、力が発揮できるよう普段の練習を馬鹿にせず精神力を鍛える場なんです。合唱で学んだチームワークや、本番で力を発揮できる精神力は、必ず将来役に立ちます。今できる精一杯の姿を見せてください。


学校集会 「近道はなし」

おはようございます。これは茄子です。(ナス登場)

遙か昔から、世界中で栽培されており、日本では、東大寺正倉院文書に約1300年前の茄子についての記述があるほど歴史があります。
校長先生は、自宅で野菜作りをしていますが、その苦労は収穫の喜びで吹っ飛びます。野菜作りは勉強や運動と部活動と同様に、根気と時間が必要です。作物を収穫するには、土を耕し、種をまいて、水を与える必要があります。つまり基礎基本が大切です。また、雑草や害虫を根気強く取り除くこと、つまり誘惑に打ち勝つことです。肥料を与えることも必要になるでしょう。そうするとやがて花が咲きます。(ナス花登場)花が咲いて終わりではありません。時間と手間ひまをかけて、ようやく作物を収穫することができます。どれか1つ省いてしまうと収穫にたどり着くことができないのです。3年生は、技術の栽培で体験しましたね。

皆さん、何でもそうですが、諦めてはいけません。部活動において、やっても「なかなかタイムが縮まらない」、「シュートがうまく入らない」など上達しない時期があります。勉強においても、「苦手教科の成績が上がらない」「得意教科が思うように伸びない」などそのような時期もあります。しかし、ここで努力を止めたら、ゼロに戻ります。周りの先生などにアドバイスをもらったりしてください。近道はありません。学問に王道なしと言われています。

年の初めである元旦に、初夢で見ると縁起が良いものがあります。「1富士 2鷹 3茄子」。この意味は、ことを成就するいわゆる「成す」に通じるものと言われています。中間試験の結果に一喜一憂することなく、目標に向かってことを成してください。


校長講話「後期生徒会役員選挙」

令和4年度後期生徒会役員を決める今回の選挙には、合計8名の候補が立候補してくれました。とても嬉しいことであります。
以前したお話の中に、アメリカ合衆国大統領ジョン・F・ケネディの話がありました。彼は立候補の演説で「国民ひとりひとりが他力本願にならず、人任せにせず、自分たちの未来を切り開くために、自分自身が何をすべきかを考えてほしい」とうったえました。
学校に当てはめると、育った環境も考え方も違う生徒集団の中では、様々な問題が起きます。それに対して、文句やうまくできない言い分けを並べることは簡単です。しかし、そんなことに時間を使わず、「どうやったらうまく出来るのか」を考え、アイデアを出すことが大切なのです。「先生や他の人に何をしてもらえるか」ではなく、「あなたには何ができるか」が学校という社会にとってはとても重要なのです。

リーダーには、誰にも負けない西中を愛する気持ち、困難な課題にチャレンジするタフな精神力、人前で物事を分かりやすく表現する力、多くの人を動かす力などが必要です。やる気を持って立候補している8名の演説をしっかり聴いてください。


校長講話「避難訓練」

11年前、東北地方は、「千年に一度」という東日本大震災の甚大な被害を受けました。我々の住んでいるこの地域でも、「南海トラフ地震」がいつ起きても不思議ではないと心配されています。自然災害は、いつ、どこで、どのように発生するかわかりません。したがって、防ぐことはできない災害には、日頃からの心構えと備えで、その被害をできる限り小さくすることが重要です。
皆さんに伝えたいことは、具体的に三つです。

1,想定した情報を
震度6以上の揺れで家中の棚が倒れます。過去の経験を超えるコトが起きます。地震の震度予想と水道が使えなくなる液状化現象の情報はどこにあるか知っていますか。市役所Webページで検索することです。

2,他人事ではなく自分事
東北で起きたということは、我々の住む地域でも起こりうると捉えてください。

3,いち早く行動。
頭でわかっていても行動しないと手遅れになります。この地域は津波の危険より、火事や有毒ガスが心配です。

皆さん、自分の命は自分で守ることが基本。人に頼る依存体質にならないように。これで終わります。


「2学期始業式」

おはようございます。長かった夏休みが終わり、今日から2学期が始まります。2学期は体育大会をはじめ、いろんな行事が予定されています。学校内外でいろんな人と出会うことがあるでしょう。明快な挨拶、きちんとした服装を期待します。また、学習の秋でもあります。整った教育環境を作りましょう。自分の与えられた仕事、係・委員会・給食・清掃当番・ボランティアなど当たり前のことが当たり前にできるように。

夏休みの前半には運動部の試合が行われました。瀬戸旭地区10校の中学校で行われる瀬戸旭大会では、普段の練習の成果を十分発揮し、その結果に満足の顔と、実力を出し切れないまま悔し涙を流す姿がありました。この大会で代表になると、次は近隣の市町村の代表59校の中学校で行われる愛日大会に勝ち進みます。愛日大会で代表になると、名古屋地区や三河地区の代表が合わさり愛知県大会、中学校数300校にもなります。今年度は、いくつもの部活動が愛知県大会まで進出し、すばらしい活躍を見せてくれました。その姿に感動しました。ありがとう。

さて、「ジブリパーク」の開園日が11月に決まりました。長久手の愛・地球博記念公園内に整備され、スタジオジブリの名作を体験できる新しい形の施設になっているそうです。大きなテーマパークのようにも見えますが、パーク内には、大きなアトラクションや乗り物は存在しません。自然との調和を大切にした「ジブリパーク」は、森や道をそのままに、自分の足で歩いたり、風を感じたりしながらジブリの世界に潜む秘密を発見していくことができる空間になっているそうです。ジブリの世界を自分の足で自由に散策できるなんて、夢のような体験ですよね。

これは里芋の葉です。(里芋の葉っぱを知っていますか?)里芋は煮物や汁物などでよく使われ、ねっとりとした食感が魅力です。映画「となりのトトロ」に出てくるトトロがメイから傘を借りるシーンを覚えていますか。傘を借りたととろの頭に、チョコンとのっているのが里芋の葉っぱです。自然の傘みたいなものです。雨が降った後の登下校中など、畑で栽培している里芋の葉の表面に、きれいな水玉があるのを見たことがあるでしょう。太陽の光を浴びると、輝いて一擲の水が宝石のように見えます。

同じ水でも、暑い日の雨は暑さを和らげますが、一方豪雨は時として人の命を奪います。水は人の心を慰めたり、悲しみを与えたりします。ただ水がないと生物は生きていけません。8月の上旬にも、山形県や新潟県の大雨災害がニュースで報道されていました。これまで以上に天候に留意して過ごしてください。

ところで、この葉の表面についた水は、水銀のように丸まって水滴となり転がってほこりや小さなごみとともに落ちます。実際に実験してみましょう。

水を弾いているのです。ガラス板ではそうはなりません。葉の表面は、なめらかに見えますが、実は目には見えない小さな凹凸があるのです。この働きを「ロータス効果」と呼んでいます。この性質を使ったもので身近なものは、ご飯のこびりつかないシャモジがありますよね。あれがそう。またヨーグルトのふたには、ロータス効果にならった超撥水性の素材を使ったものもあります。防水素材・防水スプレーや塗料にも活用されています。皆さん、時には細かなところもきちんと見てください。

2学期に予定されている体育大会や文化発表会での合唱の練習では、目立たないけれど決められたことをちゃんとやっている人がいるはずです。きちんと見てあげてください。また、人が嫌だと感じることを決して言わない人、さりげない思いやりができる人、大切にしたいものです。目立たないけれど毎日きちんと学習に取り組む姿勢は、あなたの一生の財産になるはずです。次のチャンスで、その一生懸命さがあなたをより高いレベルへと導いてくれると信じています。3年生。強い意志を持ち、ブレることなく前を向いて、進路決定にチャレンジしてください。これでお話を終わります。
校長室前に設定された「実験コーナー」


「1学期終業式」 7月20日(水)

今日は、1学期終業式です。明日より夏休みが始まります。学期の終わりには、自分の努力不足を発見し、どのように補うのかを考えることが大切です。夏休みは学校を離れ、生活や学習は、すべて皆さん自身が自分の責任において自己管理しなければなりません。後で悔いを残さないようにするためにも、是非計画的な過ごし方を心がけてほしいと願っています。

学校の1学期を振り返ると、大きな行事である修学旅行、校外学習や野外活動を予定通り行うことができました。7月に入り、中総体が始まりました。天候が心配される中でしたが、今までの練習成果を出し、全力で競い合う姿は立派でした。今後は、瀬戸旭大会の次の愛日地区大会が予定されており、たくさんの部活動が参加予定です。とても楽しみです。

社会を見ると、瀬戸市出身の藤井そうたさんが、王将・竜王など5つのタイトルを史上初10代で達成し、17日は、タイトル戦の一つ「棋聖戦」で勝利し、3連覇を果たしたニュース報道がありました。また、5月にはアメリカメジャーリーグの大谷選手が、通算100号ホームランを放ち、日本人最速の記録を残しています。6月後半には、梅雨明けとなりましたが、期間は16日間と短く、各地で最短記録だったそうです。7月には、参議院選挙が行われました。参議院の任期は、6年ですが、3年ごとに半数の選挙が行われ、125名が選ばれました。

さて、今日は2つの言葉を紹介します。

1つ目は、「思うは招く」という言葉です。「なんとなく散歩していたら、知らない間に富士山の山頂に立っていた」なんて話は、絶対にあり得ないですよね。あくまで散歩は散歩、富士山登山とは目的が違います。しかし、「私は富士山の山頂に立ちたい」「絶対に登頂するんだ!」と宣言すれば、「どうしたら登れるか、自分で考え努力を重ねるんじゃないでしょうか」これが「思うは招く」という言葉の凄さです。自分は「こうなりたい」と、強く願いを持ちましょう。願いは「〇〇になりたい」等、より具体的なほうがいいです。思い続けることが、日々努力していく姿勢になり、夢の実現につながります。時には「〇〇したい」という願望を、さらに一歩踏み出して「絶対〇〇する、〇〇になる」という断定調で表現してみるのもいいでしょう。「思うは招く」とは、そういう言葉です。

2つ目は、言ってはいけない言葉です。それは「どうせ無理」です。なぜなら、努力をしないまま見くびっている言葉だからです。誰かに「お前には、どうせ無理だ」と言われたら怒る言葉ですよね。だから自分にも言ってはいけません。「どうせ私には無理」、それは、自分の可能性に対してとっても失礼な言葉ですよね。
無理と思わず、成功するまで決して諦めずやり続けていく事です。無理だと諦めたらそれで終わりです。諦めなかったら、まだチャンスはあるはずです。

さて、皆さんがきちんと計画を立てて夏休みを過ごし、今より一回り成長していることを楽しみにしています。中学3年生は焦らず目標に着実に進んでください。健康に留意し、元気な姿で、2学期の始業式で会いましょう。


校長講話 「壮行会」

中総体に参加する運動部の皆さん、コンクールや大会に参加する吹奏楽部や囲碁部、美術部の皆さんは、これまで毎日練習に練習を重ねて努力を積み重ねてきました。練習中には、くじけそうになったり、諦めたいと思ったかもしれません。それでもあきらめず一生懸命がんばったからこそ、今の立派な君たちがあります。今回の経験が一生の思い出になるような素晴らしい大会になるように願っています。優勝できることを願っていますが、それ以上にスポーツマンシップに則り、悔いのない試合にしてほしいです。最も重要なのは自分のベストを尽くすことです。試合の結果にこだわらず、ベストを尽くして納得のいく試合になるようにがんばってください。とくに今回が最後になる3年生は記念になる試合になることを願っています。


生徒総会 校長あいさつ

みなさんこんにちは。本来なら体育館に全生徒が集まり開催するべき生徒総会ですが、コロナ禍のため、ZOOMによる開催になりました。皆さんの顔は見えませんが、一人一人が参画意識をもって生徒総会に臨んでください。

さて、生徒のみなさん、中学校とは何でしょう?実は中学校は立派な社会なんです。大人になり将来社会に出ると、様々なルールがある中で人々は生活し、仕事をし、仲間と協力し、社会に貢献しながら成長を続けます。また、その社会は常に変化しているため、対応力が求められます。中学校も同じなんです。中学校という社会は、ルールの中で生活し、学習し、仲間と協力しながら自分のため、学級のため、学年のため、学校のため、地域のために成長していく場です。様々な課題を解決する対応力が求められる社会です。問題が起きたとき、大声で叫んでいるだけでは、小さな赤ちゃんと同じになってしまいます。生徒総会は、そんな君たちの社会である学校を、みんなの力で問題点を整理し、よりよいものにしていこうとする会です。この大切な生徒総会に向けて、生徒会長をはじめとする役員や委員長・室長の人たちは、資料を準備してきたことと思います。新しい企画を考える。スケジュールや役割分担をする。当日の運営をする。振り返って次に活かす。これらはとても大変なことですが、立派にこなしていました。ありがとう。

以前、協力が必要な場面には、3種類の人が現れるというお話をしました。「自分のことしかしない人」ではなく、「周りを思いやれる人」、そして「とても頼りになる人」を目指してください。この後、活動方針、予算案、委員会・室長会の活動計画等が発表されます。すべては自分たちの社会のための話し合いです。発表する人、話を聞く人、ともに同じ西中生生徒会員だという「意識」をもってください。議事で決定した内容は、進んで実行に移すんだという意識を持ってください。以上のことを、頭において、今日の生徒総会に臨んでください。これでお話を終わります。


校長講話「宿泊学習・校外学習」

今週から、宿泊・校外学習が始まります。3年生は石川・富山・長野県へ修学旅行に、2年生は、知多半島美浜町へ野外学習に、1年生は犬山市明治村に校外学習へ出かけます。各学年とも実行委員や室長会が中心となり準備をしてきました。これらの行事は、体験することが目的ではなく、体験を通して学ぶことが目的です。

何を学ぶか?。紹介すると、修学旅行では、本物の自然と歴史を味わいます。加賀百万石と呼ばれた北陸石川県の日本三大庭園である「兼六園」、「氷見」からは、海をへだてた立山連峰の万年雪が見え、標高2000mを超える「黒部アルペンルート」を歩きます。いくらテレビで美しい景色を見ても実際に行って自分の目で見た感動には及ぶべくもありません。

2年、1年生の野外活動や明治村では、同級生と共に生活する中で、新たな発見と学習があります。以前こんな話を聞いたことがあります。みんなの協力が必要な行事の場面には、3種類の人が現れるそうです。「自分のことしかしない人」、「周りを思いやれる人」、「とても頼りになる人」です。あなたは、どのタイプですか。このチャンスに、勇気と頑張りと度胸で、「バージョンアップした新しい自分づくり」に挑戦してください。行事が終わったとき、心が一回り成長し、頼りにされる人が増えていることを楽しみにしています。これで終わります。


校長講話「進路説明会 挨拶」

皆さんこんにちは、 本日は、お忙しいところ「進路説明会」に御参加いただきまして、ありが とうございます。

さて、進路決定とは何でしょう。 それは、「中学を卒業したら高校や専修学校へ進学する」、または「就職する」というのではありません。進路とは、自分のこれからの長い人生 を展望し、「自分は、将来どのような職業についてどんな生き方をしたいのか」を考えていくことです。今日の説明会では「進路決定までの見通し」を考えてください。卒業後、自分自身が納得し、意欲と自信を持った選択ができるよう見通しをつかんで欲しいです。

生徒の皆さん、進路に関して思い悩むことも多くなると思います。家の人と意見が合わずに悩むことも出てくるかもしれません。だからといって、自分の進路決定から逃げないでください。悩みや苦しさに正面から向き合ってください。自分自身にきちんと向き合って欲しいと思います。皆さん一人ひとりにとって、より良い進路選択が実現できるよう、家族の皆さんと一緒に、私たちも精一杯応援していきます。

さて、今年度の入試より新しい制度になると報道がありました。主な変更点は、マークシートの実施、一般選抜の面接実施の有無、校内順位の決定方法、特色選抜の実施、日程が早くなるなどです。これまでの入試では、私立高校、専修学校等の入試の調査書には、「2学期の評定」、公立高校は、「学年の評定」とされていましたが、これらは、全て「第3学年12月末の評定」と変更され、通知表の「2学期末」の評定が書かれることになります。

保護者の皆様、 子どもの進路は、勝負ではありません。他の子どもと比較するべきものでもありません。お子さんの性格・学力・興味関心・将来の希望、さらには、社会や家庭の状況なども考えながら、人生の先輩として応援や助言をしてあげてください。


学校集会「小さな目標の積み重ね」

夢について、お話をします。

始業式、入学式で、「中学校では, 将来を見据えながら, 全ての学習内容, 部活動, 礼儀を身に付けるために自分を鍛える必要があります。高い志を持ち、自分の夢に挑戦してください」 と言いました。夢なんかわからない。そういう人もいるでしよう。夢は、憧れでもいいんです。例えば、「自分もあんな風になりたい」と思えるような先輩や先生はいないでしようか。私は、中学校の時に教わった明るく、楽しい国語の先生を見て、「あんな風になりたい」と憧れました。身近なところに憧れの存在がいないのであれば、スポーツ選手、アーティスト、歴史上の人物でも構いません。もちろんいくらメジャーリーガーの大谷選手に憧れたからといって、大谷選手のようになれるわけではありません。しかし、大谷選手の物事の取り組み方や考え方だったら、誰でも見習うことができるはずです。

これは、大谷翔平選手が高校1年生の1 2月に書いた、目標達成シートです。彼はそのシートの中心に「ドラフト1位で8球団から指名される」という大きな目標を書きました。

その大きな目標の周りには、「体づくり」「コントロール」「キレ」「スピード1 6 0 km」「変化球」「運」「人間性」「メンタル」と中くらいの目標を8個書き、その1つ1つの中目標実現のために、小目標を8つ書いて毎日取り組んできました。これが大谷選手の夢を実現させた方法なんです。興味深いのは、中目標の中に「人間性」や「運」と書いたことです。
「人間性」を見ると、彼が愛される選手を目標にしていることが分かります。特にユニークなのは、「運」をつかむために、彼は「ゴミ拾い」「挨拶」「応援される人間になる」などと書いていました。実際、彼はメジャーで活躍している今でも普通にゴミを拾っています。街中のゴミでも平気で拾うそうです。彼に言わせると、「僕はゴミではなく、運を拾っている」そうです。この考え方が彼の凄いところですね
憧れの存在が見つかれば、 憧れの人に少しでも近づく事が夢です。そのために、その人の何が凄いと感じるのかを真剣に観察し、自分はどのように磨いていけば良いのかを考えることです。自分の成長や環境の変化に合わせて、憧れの存在も変わっていくかもしれません。憧れの存在を持ち続けている限り、人は夢を持ち続けることができます。夢の実現キーワードは、「小さな目標の積み重ね」です。

新しい年度の始まりである4月が過ぎ、 来週末からは連休が始まります。時には体を休めてもいいですが、夢に向かって規則正しい生活を心掛けてください。


「1学期始業式」  令和4年4月 7日(木)

新3年生、新2年生の皆さん、進級おめでとうございます。

3年生は、246名が晴れて最高学年に進級しました。西中学校の中心として、同時に西中学校の顔として活躍する学年になりました。早くも、昨日、その活動をスタートさせた3年生。新1年生のために登校し、校内整備を行ってくれました。参加してくれた誰もが一生懸命で、手を抜くことなく整備をしてくれていました。片付けや床・廊下掃除、トイレ内や通路・昇降口、丁寧に整備してくれました。お陰で見違えるようにきれいになりました。本当にありがとう。あなたたちの活動している姿を見て、とても頼もしく感じました。自覚と自信にあふれた3年生。下級生たちの良きお手本となり、しっかりとリードしてくれるのではないかと大きな期待を抱きました。そしてもう一つ。今年は、自分自身の卒業後の進路を決めるという大切な時期でもあります。今日から、君たちが行うことの一つひとつが、西中学校での最後の瞬間の積み重ねになっていきます。 最終日は、来年3月7日、卒業証書授与式です。少し気が早いかもしれませんが、中学校で迎える4月は、これが最後です。 最終日に向けて、一瞬、一瞬をしっかりと積み重ねることで、自身の進路決定に結び付けていってください。

次に2年生、242名が、3年生を支える中堅の学年に進級しました。3年生とともに今年の西中学校を作っていく立場になります。これまでの1年間の経験があります。もう、ウォーミングアップは、十分できていますよね。上級生として自覚のある行動を心がけていきましょう。ここまでの一年は、今日、この日、2年生になるための一年間でした。部活動や委員会活動など上級生たちの背中を追いかけてきましたが、今年の君たちの後ろには、常に1年生という後輩が、ついてきています。今度は、頼られる立場になります。教える立場になります。いつまでも3年生に頼っているわけにもいきません。君たちが西中生として手本を示す番です。今後、部活動を引き継ぎます。そして、生徒会活動を引き継ぎます。『西中学校の中心になる』・・・そのための準備を今日からスタートさせます。まずは、自分たちの手で、自分たちの学年をつくることを全員で強く意識していきましょう。

さて、新たな西中生として242名の新入生を迎えました。入学式では2つのお願いをしました。1つめは、相手を認め、思いやる真心をもって人に接すれば必ず人の心を動かすことができる「人と共に生きる力を身に付ける 」こと。もう一つは「自分の未来を見つけて欲しい」です。将来を見据えた大きな夢や目標を実現するに,全ての学習内容,部活動,礼儀を身に付ける小さな目標を立てて,毎日実行してほしいとお願いをしました。西中学校は、創立43年目。全校730名でスタートします。また新たな第一歩がスタートしました。皆さんには、これまである西中の基礎の上に、さらに新しい学校の姿を刻み続けていってほしいと願っています。

どんな1年になるかという受け身の姿勢ではなく、どんな1年にしようかという、チャレンジする姿勢を持っていてほしいと願っています。西中学校は、『誰もが主役になれる学校』です。 自分を主役において、自分自身のストーリーを思い描いてみてください。みなさんの可能性は無限で、誰一人として同じものはありません。 先生方はそんなみなさんのやる気を後押しします。どうぞ安心して、新しい一歩を踏みだしてください。積極的にチャレンジすることで、自分自身の新たな一面が、きっと見つかるはずです。まだ見ぬ新しい世界には、今まで見たことのない景色があるはずです。新たな自分を創造・創り出してみてください。 あらゆる分野での活躍を期待しています。これから先も、新型コロナウイルスの影響で様々な制限が、出てくると思いますが、ぜひ自分の可能性に積極的にチャレンジしてみましょう。以上、私からのお願いを伝えて、令和4年度 第1学期 始業式の式辞とします


「入学式式辞」   令和4年4月 7日(木)

日差しがすっかり暖かくなり、新しい春の訪れを感じる今日、保護者の皆様の御臨席を賜り、尾張旭市立西中学校 令和四年度入学式を挙行できます事は、私たち教職員・在校生にとりまして、大きな喜びであります。今年は、二百四十二名の新入生を迎え入れることができました。みなさん、ご入学おめでとうございます。私たちは、みなさんが入学してくるのを心待ちにしていました。皆さんの入学を心から歓迎いたします。また、保護者の皆様にはお子様が本校に入学されましたことを、心からお祝い申しあげます。

本校は、校訓「創造・実践・健康」を基に、生徒ひとりひとりを大切にし、知・徳・体の調和のとれた人間育成をめざす教育活動をすすめております。

校訓の三つの柱の1つめである「創造」とは、生徒一人ひとりが自ら進んで学習・創意工夫し、新しい発見を生み出す力を育てることであり、予測が困難と言われているこれからの時代を、自らの力で生き抜くことを目指します。
「実践」とは、自分と人との関わりを大切にしながら、周りの人のために動く実践力のある人間を育てることです。周りの人のために行動することは、相手に感謝の心をはぐくみ、やがてそれは人の輪となって、自分に返ってくるものです。
「健康」とは、心身ともに健康で、たくましく生きぬくことのできる人間を育てることです。なかなか終息が見えない新型コロナウイルスからの感染を防ぐため、三密を避け、マスクの着用や手洗い、体温の測定に心がけ、自らの体調管理を続けてきました。これらの行動は、感染を抑え、周りに迷惑をかけないことにつながること、また、感染を自分のこととしてとらえることで、「偏見や差別」を誰かにする行為は、とても愚かで決してしてはいけないという教訓を学ぶことができました。

さて、新入生の皆さん、中学校の三年間は、体も心も、大きく成長する時期であり、皆さんが大人になるための基礎を作る大切な時期でもあります。これから新しい生活を始める皆さんに私から二つお願いがあります。

最初のお願いは、「人と共に生きる力を身に付ける 」ということです。皆さんがこれから学校で学び、身に付けていく様々な学力や能力は、人と共に生きる力があって、初めて社会で生かすことが出来るのです。社会の中で生きていく上で、人との関わりはとても重要です。人との関わりとは、相手の思いを理解し、自分の思いを理解してもらうことです。大切なのは、相手を受け入れ理解しようという姿勢です。この姿勢があれば、自分の思いは必ず相手に伝わっていくのです。相手を認め、思いやる真心をもって人に接すれば、必ず人の心を動かすことができます。感謝の気持ちを忘れずに、人に優しくする態度を大切にして、人のために尽くし物事にあたれば、必ずみんなに思いは伝わっていきます。

二つめは、「自分の未来を見つけて欲しい」と言うことです。中学校は小学校と違い,三年後には卒業後の自分の道を決め、歩んでいかなければなりません。三年後の自分の進む道は,十年後,二十年後の自分の人生とも大きく関係しています。中学校では,将来を見据えながら,全ての学習内容,部活動,礼儀を身に付けるために自分を鍛える必要があるのです。大きな夢や目標を実現するには,自分ができる小さな目標を立てて,必ず毎日実行することです。西中学校の全教職員は,皆さん一人一人に寄り添い,やさしく厳しく、指導支援していきます。

最後になりましたが、保護者の皆様、本日は、お子様のご入学、誠におめでとうございます。 本日より、大切なお子様をお預かりさせていただきますが、お子様の「自立」や「健やかな成長」のためには、学校と家庭がそれぞれの役割を果たしながら、共に連携させていただくことが何よりも大切と考えます。お子様の事を大切に思うからこそ、時には厳しく、いつも誠実に、丁寧に、お子様の成長のために精一杯努めてまいりますので、どうか、ご理解・ご協力をよろしくお願い申し上げます。

令和四年四月七日 尾張旭市立西中学校長 前野 浩司


2021年度(令和3年度) 更新記録

「令和3年度 修了式式辞」令和4年3月24日(木)
「先輩からのタスキ」   令和4年3月7日(月)
「第42回卒業証書授与式 校長式辞」  令和4年3月3日(木)
「生徒総会 あいさつ」  令和4年 2月18日(金)
「入学説明会 あいさつ」 令和4年 2月10日(水)
「   夢   」    令和4年 2月 7日(月)
「社会人に学ぶ会」    令和4年 1月25日(火)
「3学期始業式」     令和4年 1月 7日(金)
「2学期終業式」     令和3年12月23日(木)
「ちょびっと19+とのオンライン交流会」 令和3年11月25日(木)
「シトラスリボン①救急救命士とのオンライン交流会」 令和3年11月12日(金)
「体育大会 開会閉会」  令和3年10月29日(金)
「文化発表会 開会閉会」 令和3年10月28日(木)
「後期生徒会認証式」   令和3年10月4日(月)
「生徒会役員選挙」    令和3年10月1日(金)
「2学期始業式」     令和3年9月 1日(水)
「1学期終業式」     令和3年7月20日(火)
「時期をのがすな」    令和3年6月21日(月)
「壮行会」        令和3年6月21日(月)
「主役は何をすべきか」  令和3年6月18日(金)
「知行合一」       令和3年5月24日(月)
「火災避難訓練」     令和3年4月22日(木)
「継続は力なり」集会   令和3年4月19日(月)
「1学期始業式」始業式  令和3年4月 7日(水)
「入学式式辞」入学式   令和3年4月 7日(水)


「令和3年度 修了式式辞」令和4年3月24日(木)

今日は令和3年度締めくくりの日、修了式です。 2年生、1年生全員の進級を認めます。

ちょっと前の集会でお話しした通り、厳粛な雰囲気の中、大変すばらしい卒業式が行われました。コロナ禍の行事なので、式の時間や来賓、保護者に関して制限があったものの、名前を呼ばれた時の返事、胸を張って歩く姿勢、卒業証書をもらう舞台での態度、どれをとっても一人ひとりが卒業式の主役となりました。

在校生が卒業生に対して送る言葉を「送辞」と言います。その一部を紹介します。

「自分の目標に向かって一生懸命勉強する姿や、仲間と一緒に部活動の練習に励む先輩方の姿には、直接関わりがなくとも、たくさんの勇気をもらいました。悩みを打ち明けることができる先輩方の存在は、私たちにとってとても心強く、大きな支えとなりました。私たち後輩は、先輩方から学んだ多くを、これからの学校生活に生かし、リーダーシップをとって、先輩方のように後輩から慕われる素敵な西中生になれるよう努力していきます。在校生一同で協力し合い、より良い西中学校となるよう励んでいくとここに約束します。」

卒業生からのお礼の言葉を「答辞」と言います。

「私は、常に学校をおもしろくしたいという思いがあり、その気持ちを胸に新しいアイディアを実現させようと、学校のことをいろいろと調べたり、先生方に相談したりしました。自ら考え、周りの意識を変えるために行動できたことは、今後の人生にも役に立つと思います。そして、その活動を支えてくれたみんなにはとても感謝しています。また、三年間で一番印象に残っていることは、修学旅行です。三日間で石川、富山、長野を訪れました。金沢では、班ごとに街を回ってお土産を買ったり、食べ歩きをしたり、体験学習をしたりして楽しみました。立山黒部アルペンルートでは、雨や濃霧でほぼ真っ白でしたが、その風景はとても幻想的だったなと思います。宿泊施設では各々の部屋でルームメイトと様々なゲームをしたり、先生を交えて世間話をしたりして楽しむことができました。一度は延期になりあきらめかけた修学旅行でしたが、実施できたことにとても感謝しています。」

さて、今日は修了式。1年間の締めくくりの日です。そういえばスタートの日である4月に1年の目標を考えました。教室の後ろに自己紹介とともに掲示してあった学級もありました。「部活動で頑張る」「苦手教科をなくす」「友達をつくる」などなど。それぞれの目標を達成できたか、一人ひとり振り返ることでしょう。

「きちんとした目標を立てなさい」って言われても、「きちんとって何だよ。きちんとした目標の立て方なんて誰にも教えてもらってない」そんな言葉が聞こえてきそうです。
目標づくりで最も大切なことは、「中学を卒業する時の自分はどうなっていてほしいのか」、「未来の自分の姿」を考えることです。「未来の自分の姿」を、大きな目標としましょう。「絶対に叶えるぞ!」という強い意志を続けるモチベーションになります。
大きな目標が決まったら、そのためにはまず何をするか、次に何をするか、小さな目標を立てましょう。他人と比較をしてはいけません。

小さな目標は、階段みたいなものです。昨日の自分と比べて成長していればいいんです。たった1段ですが、繰り返せば1年後、5段上にたどり着くかもしれません。2年後は10段上にいるかもしれません。何もやらなければ、いつまでたっても地面の上です。10段高い場所にいる心も体も成長したあなたからは、きっと「今まで見たことのない景色」が見えることでしょう。ことわざにあります。「千里の道も一歩から」「継続は力なり」「なせばなる、なさねばならぬ何事も」

西中学校の卒業生を見ると、部活動でも学習でも、2年生から3年生で大きく飛躍した生徒がたくさんいました。「目標を持つ君は強い」、卒業生達から学びました。君たちの未来は、君たち次第で大きく変えることができるはずです。

さて、2年生はいよいよ最高学年として本校のリーダーです。巣立っていった3年生に勝るとも劣らぬよう、頑張ってください。そして、西中学校をより前進させて下さい。よろしくお願いします。1年生の皆さんには、下級生が入ってきます。皆さんは今までは少し甘えもあったかもしれませんが、新しく入ってくる1年生の手本となって頑張ってください。あなたを見た新1年生から「先輩みたいになりたい」と呼ばれる日がやがて来ることを、楽しみにしています。それでは来年度、希望に満ちた素晴らしいスタートが切れますことを期待しています。有意義な春休みを過ごして下さい。


「学校集会 先輩からのタスキ」 令和4年3月7日(月)

昨日は、冬の寒さが再びぶり返した1日でした。だんだんと温かくなってきたのに、急に寒くなることを、「寒の戻り」と昔から言うそうです。昔から季節の変わり目は、暖かくなったり寒くなったりを繰り返すと言われています。こうした季節の気温の変化を表す言葉を、「三寒四温」と言い、3回寒く4回温かいと書き表します。
さて、3月3日には、西中学校第42回卒業証書授与式が行われました。コロナ禍のため、数少ない限られた練習時間で当日を迎えましたが、起立・礼などの典礼も全員がずれることなく、入場から退場まで厳粛な雰囲気を、きちんと保つことができました。式後の最後の教室では、みんなで感謝の言葉を表したり、写真を撮ったり、思い出の数だけ目を赤くした3年生が、拍手に包まれた送別の花道を歩いて行きました。「どんな状況でも、きちんとやるときはやる」先輩方は、後輩にそんなタスキを渡したような気がします。そのタスキを2年生はしっかり引き継ぐこと、また1年生はまもなく来る新入生から「かっこいい先輩」と言われる先輩になれることをお願いしてお話を終わります。


「第42回卒業証書授与式 校長式辞」  令和4年3月3日(木)

窓から差し込む日差しがすっかり明るくなり、新しい春の訪れが感じられる今日の良き日に、保護者の皆様の御臨席を賜り、第四十二回尾張旭市立西中学校卒業証書授与式の式典を挙行できます事は、学校にとりましても大きな喜びとするところであります。謹んで御礼申し上げます。
卒業生の皆さん、ご卒業おめでとう。皆さんが期待に胸膨らませ、本校に入学してから三ヵ年の歳月が流れました。その間、皆さんは校訓「創造・実践・健康」のもとに、明るく美しく、活力に満ちた学校を作り上げようと、毎日がんばってきました。学校生活を充実させるため、自分の責任を果たした係活動や給食・清掃などの当番活動、学級・学年の力を合わせて団結し、友情の輪を広げた文化発表会や体育大会などの学校行事、大自然を肌で感じた北陸への修学旅行にも積極的に取り組みました。部活動では、技術向上とチーム作りを目指し、素晴らしい結果を残しました。皆さん一人ひとりの努力が、本校の校風を一層良いものにしてきました。

世界中に広がった新型コロナウイルス感染症により、様々な教育活動が制限され多くの混乱を招きました。その後、新型コロナウイルス感染症に新種の変異株が登場し、幾度も感染流行の波が押し寄せ、猛威をふるいなかなか収束が見えない状況です。しかし我々は、新型コロナウイルスから、失うことばかりではなく、大切なことを学ぶことができました。それは、衛生面や体調管理に気を配ることができるようになったことはもちろん、感染を他人ごとではないと捉え、感染した人への「偏見や差別」など、自分がされたらいやなことを誰かにする行為は、とても愚かで決してしてはいけないという教訓を学ぶことができました。これらの学びは、あなたがたの生き方に確実にプラスになってくれると信じています。

ずいぶん前のように感じますが、北京2022オリンピックでは、日本チームの数々の活躍が報じられました。その中でも銀メダルを獲得したカーリング日本代表ロコ・ソラーレは、自分たちを信じ合い、決して笑顔を絶やさない前向きな姿勢で、応援している我々に感動を与え、世界中から高い評価を受けました。プレーのたびに「ナイス!」と言葉がかけられ、「ありがとう!」という感謝の言葉が幾度となく飛び交い、うまくいかなかった時も、励ます言葉や表情を決して絶やさない、それは他の国と比べても抜きん出たスタイルでした。
不安やプレッシャーがあっても、皆で受け止めれば、心の負担はずっと軽くなります。共有すれば、お互いの心の状態が分かります。笑顔とコミュニケーションで、自分たちの感情をうまくコントロールしているのです。だからこそ、どんな状況であろうと、前向きであることを貫くことを彼女たちは選びました。それがチームの特色となり、日本チームの最大の強みとなって現れたのだと思います。
このチームは、全く違う個性を持った選手が集まっているそうです。それぞれ性格を表すと、「石橋をたたいて決断し、突っ切る努力家」、「とことんスイープ技術を追求する研究家」「天真らんまんなアイデアマンの努力家」「重圧をしっかり背負えるストイックな努力家」、決勝戦の試合後、ロコ・ソラーレチームの創設者である本橋さんは、それぞれの個性を紹介しながら、「4つの努力の形」を教えてくれました。また、決勝戦の朝には、願いを込めた励ましのメールを日本から送ったそうです。その願いとは、「見たことのない景色を」「諦めたらそこで試合終了です」だそうです。

さて、皆さんにも学級、学年、あるいは西中学校という多くの仲間がいます。そして、コーチである「先生」がいます。夢は一人一人異なっていても、挑戦する姿は同じです。仲間と共に互いに夢を語り合い、あきらめないで夢に挑戦し続けるという強い意志をもつことが、夢の実現につながるものと思います。皆さんは、第四十二回同窓生と言う見えない糸でつながっており、西中船という大きな船の一員です。これまで、西中船を仲間とともに、自分のオールでこいできました。そのことを忘れずに、これからも常に乗組員一人ひとりが、予測が困難と言われる時代に、諦めることなく活躍することを信じ、それぞれの夢に挑戦し続けてもらいたいと思います。そして、「見たことのない美しい景色」にたどり着いて欲しいです。
本日、ご多用中にもかかわらず、ご臨席をいただいた保護者の皆様、三年間本校の教育振興のために、多大なご理解とご協力を承りました。誠にありがとうございました。

卒業生がそれぞれの道に進んだ後も、同様のご支援ご協力を承りますよう宜しくお願いいたします。また、職責とは言え、寝食を忘れてわが教え子のために、全力を尽くしてくださった教職員の皆様に対し、学校の責任者として心から感謝申し上げます。

卒業生の皆さん、心に高い志と感謝の気持ちをいだき、夢に挑戦し続けることを心からお祈りして式辞といたします。

令和4年3月3日
尾張旭市立西中学校長 前野 浩司


「生徒総会 あいさつ」 令和4年 2月18日(金)

「生徒会活動の目標って何だろう」と思い調べてみました。国が定めた学習指導要領には、「生徒会活動とは,学年,学級を越えて異なる年齢の生徒同士で協力し,よりよい交流を通して共に働き、学校生活の充実・発展や改善・向上を目指す自発的な活動である」とありました。
この後、生徒会活動報告、委員会報告・室長会報告が行われます。手元の資料を見ると、1年間に行った計画や運営の反省、課題について書かれています。じっくり読むと、学校ってみんなの力で行事が行われていることが伝わってきます。自分のできることに一生懸命頑張った人に対し、「ありがとう」の気持ちで聞いてください。
さて、自発的な活動と言えば、保護者や地域の大人たちが、ボランティアとして活動している姿を見たことがあります。例えばスクールガード、どんな天気の時も毎日交差点に立ち、小中学生の安全な登下校を助けています。小学校では、お礼の手紙を書いたり、感謝の会を開いたりしました。自治会の活動にある地域の防災訓練などもその一つです。私たちにできることは何でしょうか。老人ホームを訪れて行う発表会に参加したり、中学生フェスティバルでかくし芸を発表したりすることならできるはずです。下校中の落とし物を交番へ届けることもできます。自分のできることを探してください。見つけたらチャレンジしてください。できないことができるようになることを「成長」といいます。生徒会活動は、成長へと続く道だと思います。これでお話を終わります。


「入学説明会 あいさつ」 令和4年 2月10日(水)

本日は、西中学校入学説明会にお越しいただきありがとうございます。新型コロナ拡散防止のためこのような形となりました。よろしくお願いします。
さて、子どもたちは、青年期、思春期と呼ばれる時期を迎えます。「自分ってなんだろう」「将来、どうやって生きていこう」など、自身について特に思い悩む時期です。これには個人差があり、「うざい、しっとるわ」など憎まれ口をきく、一人で部屋にこもる、話をしなくなるなど変化が現れることもあります。そんな時、「友達の〇〇さんの影響だ」とか「育て方が悪かった」とか、納得できる理由を見つけようとすることでしょう。しかし慌ててはいけません。この現象は「自立」というごく普通の発達段階の証です。小さいころからいつも近くにいた親から、離れようとするごく自然な成長です。その自立を獲得しようとするとき、いままでにない新しい手段である反抗的な態度に出るわけです。しかし、子どもの心には自立したいという欲求が高まる反面、親元から離れることのさびしさも感じています。その不安から同じくらいの年齢の仲間と一緒に行動することで安心感を得ようとします。よって子ども同士が仲間関係をうまく構築できるように、一定の距離を取りながら寄り添うことがこの時期に最も大切なことです。成長しようとする子を、誰かの責任にして批判したり、慌てふためいてオロオロする姿を見せてはいけません。個人差はあれども「誰もが通る道なんだ」と、見守ってやることが接し方です。保護者自身の若かりし頃の自慢話や、よその子などと比較する、干渉し過ぎるなどは、「自立を妨げることに繋がる」と言われています。親のあるべき姿とは、「木の上に立って子供の成長を見守ることだ」と漢字にも表れています。

さて、保護者の皆様へお願いがあります。それは、スマホの正しい使い方をきちんと教えて欲しいと言うことです。自転車を「ながらスマホ」運転していて起きた交通事故では、運転していた学生に対し、非常に厳しい判決が裁判で出ました。また、無断で友人の写真をSNSへアップし、背景にあった景色から家が特定され、相手とトラブルとなり、いくつもの家族を巻き込む大きな問題に発展した例も聞きます。人は「失敗をして学ぶ」と言われますが、SNSの世界では、拡散した情報は消えないということを、ご家庭での指導をお願いします。以上のお願いをしてあいさつに代えたいと思います。


校長講話 「学校集会  夢」2月7日(月)

先週は、私立高校・専修学校などの一般入試がありました。その前の週には、推薦入試がありました。そして、3月になると、公立高校の試験があります。3年生は、中学校卒業後の自分の進路を決めるべく、試験にチャレンジしているのです。中学校と小学校の一番違うところは、夢に向かって進路を自分で決めることです。

先週末から始まった冬季北京オリンピック、モーグル、フィギュアスケートやアイスホッケーなどの競技が行われています。ノーマルヒルジャンプでは、小林選手が金メダルを獲得するなど、楽しみな競技が目白押しです。さて、ショートトラック5000mリレーに出場予定の吉永かずき選手は、尾張旭市白鳳小学校出身です。かずき選手は、4年前のワールドカップ1500mで優勝、日本勢として17季ぶりという快挙を成し遂げ、昨年の愛知国体では、500m、1000m、5000mリレーに出場し、全種目で優勝しました。夢を実現させた人がすぐ近くにいます。夢や目標がある人は、いつも輝いています。

「あなたの夢は何ですか。」

あいだみつおさんの詩を紹介します。

道はじぶんで つくる
道はじぶんで ひらく
人のつくったものは
じぶんの道には ならない

これでお話を終わります。


「社会人に学ぶ会」 令和4年 1月25日(火)

校長あいさつ
各事業所の皆様には、お忙しいところ本校中学生のためにお時間をいただきありがとうございます。この会は、働くことの意義や自分の将来、そして、よりよい生き方を考えることを目的に、社会で活躍されている方々をお招きして、お話を聞く学ぶ会として行っています。「社会人として」「その道のプロとして」「人生の先輩として」の視点で厳しくそして優しく導いていただければ幸いです。本日はよろしくお願いします。

お礼の言葉
各事業所の皆様には、お忙しいところ本校中学生のためにお時間をいただきありがとうございました。教室には、講師の方のお話に「うんうん」とうなづく姿や、モニター画面に食い入る姿、カメラに映る仕事現場に胸躍らせる顔がありました。巡り巡って今の仕事に就いたお話、今学ぶことがやがて人生で役立つという「勉強する理由」も教えていただきました。皆様のお話からは、「社会人として」「その道のプロとして」「人生の先輩として」通じる大切な共通点があると思います。そのことに子どもたちが気付き、一歩成長してくれるよう、今後も指導を進めていきたいと思います。本日はありがとうございました。


「3学期始業式」 令和4年 1月 7日(金)

おはようございます。
2021年12月、世相を漢字一字で表現する年末の風物詩「今年の漢字」では「金」という字が選ばれました。この「金」という字からは、コロナ禍で開催された東京オリンピック・パラリンピックで日本人選手が多数の「金」メダルを獲得しただけではなく、野球で大リーグの大谷翔平選手がMVPを満票で受賞するなどシーズンを通して活躍、さらにゴルフ松山英樹選手の日本人初のマスターズ制覇、将棋藤井聡太棋士の最年少四冠達成など、国内外でこれまで成し得なかった多くの「金」が成し遂げられたことも記憶に新しいですね。

2022年の干支は「寅(トラ)」、トラドシですね。と言っても「寅」の文字は、本来は動物の「虎」の意味はありません。元々の意味は「つつしむ、家の中でからだをまっすぐにのばして、生活を正すこと」だそうです。ではなぜ動物のトラを当てはめたのでしょうか。もともとの寅(トラ)の文字にはツツシミ、イマシメ、ユダンシナイという意味があります。「この文字は油断しちゃいけないって意味があったなあ、そうだ!だったら猛獣の虎にしよう!」と昔の人は動物を決めたのかもしれませんね。調べてみると意外なことが分かってきました。ならびに西中学校には、トラ年の先生が5人います。年男、年女ですね。

「計画のない目標は、ただの願い事にすぎない。」星の王子様の作家として有名なサン=テグジュベリの言葉です。ジブリシリーズで有名な映画監督の宮崎駿さんも、サン=テグジュベリの愛読者であることは有名な話で、パイロットであるこの作者に憧れて「紅の豚」という映画を制作したのではないかと言われています。さて、目標を持ったらどうすればたどり着くことが出来るか、です。階段にたとえると、屋上が目標でしょうね。その1段目は何から始めようかですね。計画を練ることになります。これが1段目です。実際に試してみるのが2段目。うまくいかなかった。その結果をもとに違う方法をまた考えて、また試してみる。3段目と4段目です。何もやらない0段目から比べたら、もう4段目まで階段を上がることができました。目標が少しずつ近づいてきました。今日は始業式。1年の目標を決め、行動を始める時です。では、目標を実現に導くとっておきの方法を一つ紹介します。
教科書やノートの角に描いていた漫画をパラパラ漫画といいます。なぜ動いて見えるのかというと、最初の絵を脳が記憶し、その記憶に引きずられて次の絵を見るので2つの絵が連動しているように見える。つまり過去の延長線上に現在があり、未来があるということ。過去の残像が現在、そして未来をつくっていくということです。
実は多くの人たちが、このパラパラ漫画のような人生を送っているらしいです。過去に大きな失敗をすると、その残像に引きずられて、自分はそのことができない、苦手だと思い込み、一生苦手な自分として生きていくわけです。しかし世の中には成功をしている人や、夢を実現している人たちがいます。彼らには共通点があるそうです。それは、パラパラ漫画の人生から抜け出したことだそうです。彼らは、今を過去の延長線上に生きていません。そう彼らはワープしたのです。自分を変える秘策とは?簡単なことです。それは人から何かを頼まれたとき、0.2秒で「はい、わかりました」と引き受けることです。できない理由を言わないことです。頼まれごとを喜んで引き受けることです。「その仕事は部活で忙しいからできません」「班長なんてやったことがないからできません」「手が冷たいし、めんどくさいからぞうきんがけはしません」と言わないことです。もしあなたが「誰かにこの仕事を頼みたいなあ」と考えている時、「エー嫌だあ」「なんでー」「できませーん」と言われると、この人には「お願いできないな」「言っても無駄だな」と考えます。2度とその人には声を掛けなくなります。そしていつの間にか誰からも頼りにされなくなります。「うん、わかった」「自信は無いけどやってみる」「頑張ってみます」。できなかったことに挑戦するバージョンアップです。その姿勢は、みんなから頼りにされるわけです。このチャレンジをしていく事で、過去の自分の残像から切り離されて、自分も知らない新しい自分と出会えるそうです。今年はこの「自分を変える秘策」に挑戦してみませんか? これでお話を終わります。


「2学期終業式」    令和3年12月23日(木)

今日は、2学期の終業式です。今学期は様々な出来事がありました。
社会の出来事を振り返ると、9月には、米同時テロからちょうど20年がすぎました。月末には、新型コロナによる緊急事態、重点措置が解除となりました。10月になると、菅内閣が総辞職をし、岸田内閣発足しました。また、地球温暖化などの予測手法を確立した真鍋氏にノーベル物理学賞が贈られました。11月には瀬戸出身の将棋の藤井聡太君が、最年少四冠を達成し、変異株であるオミクロン株が国内ではじめて確認されました。 スポーツ界では、新庄監督がプロ野球日本ハム監督に就任し新しい風をスポーツ界に吹き込もうとしています。

さて、10月には延期になった修学旅行がありました。石川・富山・長野県を3日間かけて「偉大な自然と歴史」を味わってきました。金沢では水引細工や金箔張り、友禅染めなどの体験活動と城下町の散策、立山・黒部アルペンルートはあいにくの雨でしたが、ケーブルカーや高原バス、トロリーバスを乗り継いでたどり着いた黒部ダムは、大量の水を放水しその雄大さを見せてくれました。2年生の野外学習は、愛知県美浜自然の家です。運悪く発達した低気圧通過の翌日となり、強風の中「砂の造形」に夢中になり、しっかりずぶ濡れの人もいました。「昼の集い」では、有志発表のダンスやゲームを楽しみ、夜の「キャンドルサービス」では、どの学級も一体となったダンスを披露してくれました。2日目は、ウオークラリーです。地図を頼りに協力をしてゴールにたどり着くはずが、道を間違えたり、班が分かれてしまったり。困った時こそ人の真価が問われます。普段できない体験を通してバージョンアップを目指しました。
文化発表会、合唱・有志発表の見どころは、ステージの上でのドキドキとの勝負です。思い出してください。ステージ上を歩き1段高いところに立ち、前を見るとまぶしいLED照明の光が、視界を奪います。その向こうにずらっと小さく見える観客、なにかこちらを見て話しています。頭の中はすでに真っ白。緊張感や恥ずかしさのあまり、指揮が見えない、伴奏が聞き取れない、隣の人の声の音程がわからない状態です。発表前からこれではうまくできるはずがありません。あまりに緊張して、歩く時に右手と右足が一緒に出てしまったという話も聞いたことがあります。
緊張とは何でしょうか。持てる力を発揮できないというのは、どういうことでしょうか。有名選手を思い浮かべてください。フィギュアスケートの羽生選手、テニスの大阪選手、バスケットボールの八村選手、卓球の石川選手など、一流と呼ばれる人は緊張が原因で失敗することはありません。なぜなら、普段から緊張する場面を想定した場面練習をしているからです。そんな場面でもチャンスを生かす努力を普段から行っているからにほかなりません。
部活動の大切な場面なのに緊張して実力が出せず、勝ち進めなかったという話も聞きます。笑顔とくやし涙のその差は、どんな場面でも緊張に負けない強い気持ちをもって練習しているかどうかです。ふざけながら笑いながら行った練習で、その力が身につかないことはみんな知っていることでしょう。発表のステージ、部活の試合本番だけではありません。もうすぐ来る入試当日の緊張感をイメージして普段から取り組み、実力を発揮できることを期待しています。その積み重ねは、「こんなに準備したんだから大丈夫」と、あなたの自信となることでしょう。緊張を感じさせず堂々と取り組んでいる瞬間は、その人の心が成長している瞬間でもあると思います。
体育大会での君たちの頑張りは、立派でした。準備期間を含め、緊急事態宣言解除から間もないこともあり、日程や競技種目に制限のある中、ひとつ一つの種目に全力で臨む姿勢がより強く感じられました。綱引き前の学級円陣から発せられる掛け声は、大空に舞い上がり、太い一本の綱の中に宿ったかのようでした。

話は変わりますが、コリウスという植物を知っていますか? どこかで聞いたことがある名前ですね。職員室へ続く来客玄関階段に、夏から秋にかけてたくさんの植木鉢がありました。鉢に生えていた植物をコリウスと言います。葉を鑑賞する植物です。春に種をまきました。発芽温度は20度以上といわれていますので、校長先生の自宅にある小さな温室で発芽させました。10日くらい待ち、大きくなったら黒いビニールポットへ移植します。このころ鉢に入れる土も用意します。さらに2週間くらいして大きくなったらポットから鉢へ移します。不思議なことに同じ種をまいたのですが、一つとして同じ模様の葉はありません。それぞれが自分の個性を主張しているかのようです。水不足にならないよう休みの日の水やりが自動でできるようタイマーを組み込みました。土には、肥料を混ぜてありますが、時おりじょうろで液体肥料を与えながら育てていきます。背がどんどん縦へ伸びるものと、横へ延びるものがあります。花が咲くころになると、昆虫たちが来ます。体が大きく胸が黄色いキムネクマバチと小さなシジミチョウ、カナブンたちが忙しそうに蜜を集めています。「日曜日、風が強くて倒れていたから直しておいたよ」休み明けの月曜日、連絡を受けることがありました。そっと直してくれた人がいるようです。感謝です。学校へ来るお客さんからは、「まるでじゅうたんのようですね」と言葉をいただきます。看板に、メッセージを添えました。「葉の模様も、背の高さもまちまちで、まるで西中学校の皆さんのようですね。でもそんなコリウス達が、同じ方向を向き一生懸命太陽を浴びて輝いています。」
ところで、コリウスは強い生命力を持っています。切った枝を水のコップコップに付けておくと、2日くらいで根が出てきます。5日もすれば土に植えることができるようになります。少々のことではへこたれません。打たれ強いのです。打たれ強いこと、忍耐強いことを英語で何というか知っていますか。英語では、「have a thick skin(肌が厚い)」と言うそうです。実際に肌が分厚いわけではありません。小さなことには心を動かされないという意味です。強い心を持つためには、どうしたらよいのでしょうか。インターネットで調べると、①諦めない ②他人の目をいちいち気にしない ③誘惑に動じない ④経験のないことへチャレンジする と紹介されていました。
太陽と空気、あたたかな気温、そして水、土、肥料、植木鉢、何より周りにいるみんなの暖かな愛情を受けコリウスは育ちました。しかし、冬の寒さには耐えられません。今は土のリサイクルを行っています。SDGSです。春になったら、また見事な花 ではなく葉を見せてくれることでしょう。

さて、冬休み前にお願いがあります。1つ目は、お金の管理や使い方、2つ目は、SNSの使い方、3つ目は、心の健康についてです。学年集会でもお話がありました。覚えていますね。担任の先生からも確認があります。年末年始どんどん寒くなってきます。体調を崩さないように、自分の生活管理にはしっかりと気を配ると共に、当たり前のことが当たり前にできるよう、皆さんの自立した行動を期待します。3学期始業式には全員元気な笑顔で会いましょう。


「ちょびっと19+とのオンライン交流会」 令和3年11月25日(木)

11月12日には、救急救命士とのオンライン交流会を通して、新型コロナウイルスについて、知らなかったこと、気づかなかったことを教えていただき、一つ成長することができました。新型コロナウイルスの感染が急激に広がった時期に、こんなお話を皆さんにしました。感染した人に対して「コロナ菌」と呼び、さけたり仲間はずれにするといういじめが起きています。この仲間はずれの行為は、とてつもなく大きなとげとなり、相手の心に刺さります。よく考えてみてください。新型コロナウイルスには誰もが感染する可能性があります。明日にも自分に感染するかもしれないのです。とげは、自分に向けられるかもしれないのです。自分がされたらいやなことを誰かにする行為は、とても愚かなことです。さらに、偏見や差別が医療機関の受診をためらわせたり、感染後の行動を言えなくなり、感染を再拡大させてしまったりすることにつながるかもしれません。それらを防ぐために、今日の講演会が皆さんの役に立つことを期待しています。


「シトラスリボン①救急救命士とのオンライン交流会」 令和3年11月12日(金)

コロナの新規感染者数が、大幅な減少を見せ、落ち着いたかのような状態を見せています。しかし、これから寒い時期を迎え、第6波に備えなければ行けません。昨日のニュースで、ヨーロッパのある国では、感染者数が過去最多を更新しているそうです。これ以上の感染拡大を防ぐために、公の場でのマスク着用や社会的距離の確保などを法律で義務付けるという動きもあるようです。
常に人の命に関わる場面で仕事をする救急救命士の方は、強い精神力の持ち主だと思います。コロナ禍では、緊急通報があるたび、「自分に感染するかもしれない」、そんな不安な気持ちと戦いながら昼夜関係なく、命を救う救急活動を続けていらっしゃることでしょう。
いろいろ調べてみると、その大変さが分かってきました。助けるべき立場の隊員の方が感染者になってはいけないので、夏場の厳しい暑さの中でも、全身防護服やマスク、ゴーグルなどをきちんと装着したまま任務にあたり、救急対応から帰った後の消毒や除菌は徹底して行うそうです。
市民の方が安心して生活できるように、救急救命士の方は頑張っていらっしゃいます。今日はオンライン交流会として、お話を聞くことができます。とても楽しみです。


「体育大会 開会閉会」 令和3年10月29日(金)

体育大会 開会のあいさつ
昨日は文化発表会、そして今日は体育大会という学校行事を行うことができたことを嬉しく思います。新型コロナウイルス拡散防止では、きちんとした対策を生徒皆さんが心がけ、パニックに陥ることなく我慢強く乗り越えました。つらいことに負けず、さわがず、じっとこらえ、行事の準備、練習に精一杯取り組む姿に、みなさんのぐらつかない強い意志を、そこに見ました。例年とは違う形となりましたが、ためていた力を、思う存分爆発させてください。本日の体育大会が、元気と勇気を与えるものとなることを願って開会の挨拶といたします。

閉会のあいさつ
今年の体育大会が終わろうとしています。そんな今、皆さんの心を占めているものは何でしょうか。
昨日は、短い練習時間に精一杯練習し、本番の舞台上の緊張感を肌で感じた合唱で、一回り大人になった人を見ました。創作の部では、殻を自分の力で突き破り、輝きをはなった人を見ました。ギャラリーウォークでは、知らなかった意外な一面に驚かされました。今日の体育大会では、行事を盛り上げる熱い思いを見ることができました。
今年の行事は、生徒会スローガン「共行突破」のもと開催されました。この頭の2文字「共行」は、強い力という意味ではなく、ともに協力して困難を突破しようという意味です。さらには、挑戦する勇気と、礼儀を重んじ、自分の行動に責任と誇りを持ち、みんなで行事を作り上げ楽しんでいこうという奥の深いスローガンです。これからの学校生活のいろんなところで生かしてください。楽しみにしています。これでお話を終わります。


「文化発表会 開会」 令和3年10月28日(木)

文化発表会 開会のあいさつ
今年は、9月まであらゆる学校行事が中止になったり延期したりしました。そんな中、10月に入りやっと新型コロナ感染症が落ち着きはじめ、本日こうして文化発表会が実施でき、とても嬉しく思います。
本来、発表会というものは、日頃の練習の成果を人前で披露するものです。しかし、今年度は、コロナ禍の制限されたわずかな練習時間しかなく、発表を迎えることとなりました。音程や大きさ、表現力を仕上げるには時間が足りず、舞台が心配という声も聞こえてきました。また、3年生については、修学旅行と重なり、ほとんど練習時間が無いと聞いています。皆同じつらい条件なのです。今できる精一杯の姿を見せてください。君たちの精一杯に期待しています。

閉会のあいさつ
文化発表会合唱・創作の部、ギャラリーウォークの1日が終わろうとしています。今日は、たくさんの「すばらしい」を見つけました。体育館には、緊張感に震えながら、「精一杯合唱」する姿。みんなを喜ばすため恐れず有志発表をするその「勇気」。他にもたくさんすばらしいがありました。初めての企画ギャラリーウォーク。ポスター、レポート、自由研究、書道、短歌、授業・部活動の成果、修学旅行の体験発表などの「作品」。それらを見るだけでなく、タブレットで「この瞬間を記録する」、これもすばらしい。そしてそれを支えたスタッフの生徒諸君、本当にありがとう。忘れていけないのが、遅くまで残って準備や飾り付けをしてくれたり、優しく時には厳しく指導し、導いてくれたりした先生方ありがとう。すばらしい1日を送ることができました。


「後期生徒会認証式」  令和3年10月4日(月)

後期生徒会の新しい役員が決まりました。認証式は,認証状を受け取るだけの式ではありません。生徒諸君から,「約束通り大いに努力をし,よりよい西中学校づくり・学級づくりに取り組んでいって欲しい」という思いをそれぞれの胸に刻む式なのです。選ばれたみなさんの活躍に期待したいと思います。また,今日まで頑張ってくれた前期生徒会役員・委員長のみなさん,また、学級で要となって活躍した室長の皆さん、ありがとうございました。前期の役員さんたちがいたからこそ,今日のようなすばらしい新生徒会ができ,委員会ができ、各学級の組織が勢ぞろいできたのです。「大変だったけれど,代表をやってよかった。」この言葉こそ「自分の小さな殻を破った」ことの証明なのです。みんな立派です。本当にご苦労様でした。ありがとう。

金曜日に地域の方から、電話を受けました。話を聞くと、下校中の中学生が体調を悪くして自分の家に帰れなくなり困っている老人に声をかけ、家の途中まで付き添い、近くにいた地域の大人の人へ相談し、無事家に戻ることができた。というものでした。その中学生が優れているところは、勇気を持って困っている人に声をかけたこと、その人の気持ちによりそって行動できたこと、困ったときそのままにせず近くの大人に相談したこと、電話の向こうでは、地域の人がその立派な行いにとても感心をしていました。近頃は、西中学校の評価を下げるトラブルの連絡を受けることが続いており、とても残念な気持ちでした。そんな気持ちが心地よい秋風のようにどこかへ飛んでしまうような良い話でした。

ところで、皆さん「拭く」と言う言葉と、「磨く」という言葉の違いは分かりますか。似ているようで深さが違う言葉です。机を布切れでさっとこすって埃を取るのは「拭く」、ピカピカに光るまで、同じところを何度もこするのは、「磨く」ですね。花瓶でも、床でも、革靴でも拭くだけでは光ませんが、磨けば光ります。磨くとは、同じところを何度も擦って光らせると言うことです。部活動において、例えば野球の練習でも、サッカー、剣道、バスケットなどの練習でも、楽器や囲碁の練習でも、同じ動作を何度でも反復します。たとえ失敗しても、そうする中で技が、腕が磨かれていくのです。メジャーリーグで活躍していたイチロー選手や大谷選手はそうしています。
数学や化学などの公式を覚えたいのなら、英語や国語などの表現力を高めたいのなら、繰り返し練習することが必要です。それが皆さん自身を光らせる近道でもあると思います。ぜひとも「拭く」ことから「磨く」ことへ進化してください。中学校3年生。うまくいかなくても最後まであきらめないで繰り返し繰り返し自分を磨き続けてください。かならず光輝きますから。

もう一つ、皆さんに伝えることがあります。新制服導入のための校内委員会を立ち上げることになりました。その第1歩として、生徒の皆さんや保護者対象に、制服に求めるものは何かという意識調査を行います。その結果を基に、今後新制服について検討をすすめていく予定です。
最後に、保健室や相談室でお手伝いをしていただく先生が新しくみえたので紹介します。名前は、〇〇〇〇〇先生です。よろしくお願いします。これで終わります。


「生徒会役員選挙」   令和3年10月1日(金)

「みなさん、 こんにちは、今日は、生徒会役員選挙演説会・投票ということで、少しお話しをします。聴いてください。突然ですが、皆さんは、「 こころざし」 という言葉を知っていますか?
漢字だとどう書きますか? 武士の「士」という字の下に「心」という字を書きますね。「志」・・・とても響きが良く、なぜかすがすがしく、力強い感じがします。
「志」という言葉の意味は、「自分の目標や目的を成し遂げようとする気持ち」とか「相手のためを想う気持ち」、「心を集中すること」などの意味があります。 「自分の為」だけでなく、「相手の為」、「広く世の中の多くの人の役に立つため」などの意味も含まれているように思います。私は、今回生徒会役員選挙に立候補した生徒の皆さんにも、この「志」を感じます。後期は、「3年生を送る会」「あいさつ運動」「偏見や差別に対するシトラスリボン運動」「人権に関するオレンジリボン運動」「ありがとう運動」などの行事があります。コロナ時代の行事1つ1つを思い出に残せるようにする生徒会活動を通して、この西中学校を更に良くしていこう、みんなが楽しく充実した日々を送れるようにしようと立候補した生徒の皆さんの「志」を立候補してくれた皆さん、全員を応援したいと思います。
「志」を感じたのは、立候補した皆さんばかりではありません。朝、昇降口の前で、応援する立候補者の名前を呼び、「よろしくお願いします」と大きな声で呼びかけていた推薦者、応援者の皆さんにも、立派な「志」を感じました。一生懸命に人を応援することは、とても尊く素晴らしいことです。相手をバカにしたり、けなしたり、批判したりすることは簡単です。でも、相手の良いところを見つけて、共感し、応援しようとする気持ちを、実際に声をあげて行動に移すことは、なかなかできないことです。推薦者・応援者の皆さん、ありがとう、本当にご苦労様でした。
誰に投票しようか迷っている人もいると思います。なぜなら、真面目に考える皆さんは、自分が、誰に「一票」を投票することには大きな責任があり、立候補した皆さんの「志」を感じて、投票する皆さんが、自分の頭で考えて、「この人に生徒会を託す」、「この人を応援する」覚悟が必要だと感じるからです。よーく考えてください。投票する皆さん一人ひとりが、自分の「志」を思い出して下さい。
そして、選挙の結果に関わらず、自分も協力する、自分たちが支える、そして、行動するのは自分たちであるという自覚を持ってください。そして、今日は、そのリーダーをきめる大切な選挙なのです。
「自分の為」だけでなく、「相手の為」、「広く世の中の多くの人の役に立つため」に、自分の意志で勇気を持って行動に移す経験をした人だけが分かる貴重な体験は、必ず、これからの生活にプラスとなるはずですので、そうなるよう、私も応援します。立候補してくれて本当にありがとう。
最後に、今日まで準備を続けてくれた選挙管理委員の皆さん、関係の皆さん、大変ご苦労様でした。現生徒会の皆さんも、新しい役員の人に引き継ぐまで、今しばらくよろしくお願いします。以上で、話しを終わります。」


「2学期始業式」9月1日(水)

おはようございます。

1学期の最後には、部活動の集大成として中学校総合体育大会が行われました。コロナ禍で、十分練習が行えず、無観客という制限があったため、応援の声が聞こえない中での大会でした。6月21日には、「相手を圧倒する気迫」「勝利にかける執念」「絶対にあきらめない精神力」「積み重ねてきた練習を信じる」という話をしましたね。大会の結果については、学校だよりにまとめましたので見てください。結果に満足できない人は、中学卒業後の進路先でその悔しさを形にしてください。その思いは、次の目標へ突き進むエネルギーとなるはずです。

また、今年の夏には東京2020オリンピック・パラリンピック大会が開催されました。中でも目を引いたのは、スケートボード、自転車BMX、バスケット3×3、スポーツクライミング、空手、サーフィンなど新しい競技種目の台頭と、チャレンジする若者達のすばらしい活躍です。一途に競技に取り組むその姿勢、日本の未来を背負う世代の活躍に、感動と期待を覚えました。指だけで壁を上っていくスポーツクライミングや、天地が張り裂けんばかりの声の中、目にもとまらない速さで技が繰り出される空手の形に、テレビに釘付けとなりました。国を代表する選手に選ばれ、やり直しのきかない一発勝負の試合で一瞬に全力を注ぎ込む事ができる姿勢や態度、心のコントロールなどとても学ぶことがたくさんありました。

さて、新型コロナ感染症では、愛知県に緊急事態宣言が再び出されました。変異株の特徴として、若者に感染する力が高い傾向にあると言われています。対策を見直し、徹底していかなければなりません。この宣言を受け、市内の小中学校は、9月2日~8日まで、給食有りの半日日程となります。3密(密集・密接・密閉)やリスクの高い5つの場面(飲食を伴う懇親会・長時間の飲食・マスク無しの会話・狭い空間での共同生活・居場所の切り替わるとき)を避けることはもちろん、適切にマスクをつけ、手洗いをこまめに行うことは、変異株についても有効とされています。また、放課中の過ごし方も今までのようには行きません。朝の検温忘れは、感染リスクを増大させることにつながります。

皆さんにお願いしたいことは、この後養護教諭の先生よりお話をいただく予定です。しっかり聞いてください。これでお話を終わります。


「1学期終業式」7月20日(火)

今日は、1学期終業式です。明日より夏休みが始まります。1学期を振り返ってみて、どんな学期だったのでしょうか。
〇体の健康を維持することはできましたか。
〇明るい挨拶、服装、時間厳守など日々の生活はどうでしたか
〇学習・部活動についてはどうでしたか。

区切りには、自分の努力不足を発見し、どのように補うのかを考えることが大切です。夏休みは学校を離れ、生活や学習の管理は、すべて皆さん自身が自分の責任において自己管理しなければなりません。後で悔いを残さないようにするためにも、是非計画的な過ごし方を心がけてほしいと願っています。

さて徳川家康と言えば徳川幕府の初代将軍として有名ですね。家康は、幼少期、今川義元という人の治める国で、人質としてとらわれた生活をしていました。今川義元は、家来に、「人質の家康には、むごい教育をするように」と命令したそうです。家来は、家康を朝早くからおこし、つらい労働をさせ、粗末な食事を与え、武術や学問を厳しく教え続けたそうです。 それを知った今川義元は、家臣を怒って言いました。 「何をやっているんだ。家康には、朝から晩までごちそうを食べさせ、寝たいと言ったらいつまでも寝させてやり、夏は暑くないように、冬は寒くないようにしてやれ。嫌なことはさせず、何事も好きなようにさせてやれ。」
きょとんとしている家来に、今川義元は言いました。… 「そうすれば大抵の人間はダメな大人になる。」
人は、贅沢や好きなことばかりしていてはダメで、「我慢すること」「嫌なことに耐えること」が成長には大切だと言うことです。 皆さんも夏休み中、クーラーの部屋でダラダラするのではなく、 ・規則正しい生活 ・家族の一員として家の手伝い ・普段できないことへの挑戦などをきちんとしてみてください。

いよいよ東京オリンピックが始まります。もっとも、開会式は3日後の23日ですが、サッカー女子一次ラウンドが明日から行われます。日本は、グループEに所属しており、カナダと対戦をします。
少し前の話ですが、2014年のサッカーワールドカップブラジル大会、日本は残念ながら一時リーグで敗退しました。しかし、試合後、日本人の観客が、会場の掃除をする姿が世界中に放送され、「こんな素晴らしい国が存在したんだ、日本は初戦を落としたが、礼儀の面では多くのポイントを獲得した、日本のサポーターにMVPを」という声が上がったそうです。
3年前の2018年に開催されたロシア大会では、日本人サポーターにならって、複数の国のサポーターがゴミ拾いをする姿が報道されました。この報道の際、「日本人からアイディアを盗んだわけではないが、努力しなければならないことを学んだ」というコメントも紹介されました。日本人サポーターのゴミ拾いの姿が世界中で高く評価され、海外へと言葉の壁を越えて活動の輪が広がっていきました。
正しいことをすれば、その行為は他の人に認められ、やがてあなたを見習って付いてくる人が現れるものです。この夏休みが、そんなスタートになることを期待しています。


「時期をのがすな」6月21日(月)

おはようございます。これは2週間前に収穫した玉ねぎです。玉ねぎの歴史は古く、紀元前のエジプト王朝時代には栽培されていたそうです。日本では明治時代から食用として栽培されています。去年の11月、約10センチ位に成長した玉ねぎの苗を畑に植え付けました。寒い冬にじっと耐えているのか、年が明けた1月になっても大きさはほとんど変わっていませんでした。2月、根元に肥料やりました。4月になり、気温の上昇とともに一気に成長し始めました。今まで耐えてきた力を出してきたのです。6月葉が倒れました。そして収穫しました。玉ねぎになると言う目標達成のために、冬と言う厳しさを乗り越えてきたのです。それならば、3月に種を巻けば良いと思いますが、この地域では無理です。日の出ている時間の長さなどから、植える時期が重要なのです。

「ひまわりはひなたに」「鈴蘭は木陰に」「適所適材」。有名な詩人の「金子みすず」さんの名言です。植える場所が大事ですが、一方、植える時期、肥料をやる時期など、時期が重要なのです。皆さんが、今やる事は何か、夢に挑戦し、実現に向けて、今すべきことを考えてください。「あの時やればよかった」など、時期をのがしてはいけません。先週、期末テストが終わりました。振り返ってみましょう。自分なりにきちんと準備をして、全力を尽くすことができましたね。
ところで植物には、根・茎・葉がありますが、玉ねぎは根ですか、茎ですか、葉ですか。根の上に、丸く硬い部分があります。これが茎なのです。我々は、葉の根元が肥大化して玉状になった部分を食用としています。真実をきちんとみたいですね。最後に中学3年生、「玉ねぎの皮をはぐように」と言う言葉があります。薄い皮を1枚1枚剥いでいくと、徐々に物事が分かってきます。焦らず一歩ずつ続ければ、必ず中心にたどり着くはずです。


「壮行会」6月21日(月)

皆さん、こんにちは。いよいよ最大のスポーツイベントである夏の大会が始まります。昨年は、コロナ禍のため、例年のような大会が実施できず、市内3中学の大会となりました。しかし、今年度は、今週末の26日(土)から剣道・卓球・サッカー・バレーボール・ソフトテニス・ソフトボール競技をスタートとして、瀬戸旭大会が始まります。ただし、今年の大会は全て無観客試合となっており、競技場での応援をすることはできません。
さて、瀬戸旭地区には、瀬戸7校、尾張旭3校の合計10校の中学校が有り、この大会を勝ち抜くと、11の市町村、総数59校からなる愛日大会へと進みます。愛日大会を勝ち抜くと、中学校総数、約300校の愛知県大会となります。西中からは、運動部13種類だけではなく、吹奏楽・囲碁・美術の文化部もそれぞれの発表の場で活躍します。
出場する選手の皆さんは、日頃から積み重ねたことを発揮する時、すなわち勝負の時が来ました。それぞれの競技の特性上、記録型と対戦型に分かれますが、いずれにしても戦いです。自分の力を最大限に出すために、一番大切なことは「心」の部分です。チャンスが来ても、気持ちが前を向いていなければ何も起こりません。「チャンスとは気の満ちる時」といいます。言い換えれば、気持ちが充実している時こそが、チャンスです。自分自身の気持ちやチーム内の気持ちを充実させることが大事です。
「自分を奮い立たせ、相手を圧倒する気迫」、「勝利にかける執念」を持つこと、そして「絶対に諦めない精神力」を前面に出して戦ってください。加えて、自分達が日々の練習で重ねてきた練習を信じること、それだけの努力をしてきた自分に自信を持つこと、共に努力してきた仲間を信じること、そして、これまで支えていただいた家族をはじめ、周囲の方々への「感謝の気持ち」も併せ持って戦いに臨んでください。
この瀬戸旭大会は、愛日・県・東海大会、そして全国大会へと繋がる大会でもあります。この瀬戸旭大会を通過点とするためにも、それぞれの部員の気持ちがひとつになれば、おのずと上位大会の出場権を獲得できるものと信じています。最後に、選手の皆さん方が最高のコンディションで試合当日を迎えられること、そして、何より西中学校の大活躍を願って激励の言葉とします。頑張ってください。

 


「主役は何をすべきか」 令和3年6月18日

令和2年度の前期生徒総会は、タブレットを活用した形で行われましたね。2・3年生の皆さん、校長先生が伝えたメッセージを憶えていますか。
そこでは、約60年前に第35代アメリカ合衆国大統領ジョン・F・ケネディの大統領としての言葉を、伝えました。1年生の人にも改めて紹介します。彼は、「国があなたのために何をしてくれるのかを問うのではなく、あなたが国のために何を成すことができるのかを問いたい。」と呼びかけたのです。
この意味は、「学校があなたに何をしてくれるかではなく、学校や学級に対してあなたは何ができるか」を探してほしいとなります。学校は、いろんな考え方を持つ人々が集まっているから当然意見の衝突が起きます。その中で、うまくいかない理由を探すことより、「何ができるか」「どうやったら出来るのか」を考えることが、明日の西中にとって重要なのです。そんなお話でしたね。1週間の間、職員室前の「校長先生のお話コーナー」に掲示しておくので見てください。
さて、生徒総会を開くにあたり、事前に質問・意見・要望を皆さんから聞きました。「どのくらいの人から意見があったのですか」と聞くと、係の方は、100件を遙かに超える量です。と教えてくれました。びっくりするくらい皆さんの意識が高いことがわかりました。大切なのは、人の意見に耳を傾けるとともに、流されないこと、自分のこととして真剣に捉えること、この3つ。

西中学校は、生徒が学校の主役として活躍できるように、先生方はチームとして連携してサポートしていきます。実りのある総会になることを期待しています。

 


「知行合一」  令和3年5月24日

先週、5月17日から教育相談がありましたね。先生とどんなお話をしましたか?学校生活の話、友人の話、家の話、未来の話…自分の考えを聞いてもらうことは、ちょっと恥ずかしいけれど、ちょっと安心感を感じるものです。嬉しいとき、悲しいとき、腹が立った時、落ち込んだ時どんどん先生に話をしてください。

20日には、学校訪問という教育委員会の先生方の視察がありました。皆さんの授業の取り組み方を見て、「落ち着き」「やる気」を感じたとほめていただきました。その中でも特に3年生からは、強い気持ちが伝わってくるとの評価をいただきました。夏には、体験入学が始まります。心の準備はできているようですね。

ある道徳授業にて。

混んでいる電車に乗り込む2人の中学生。我先に座席を確保した後、お年寄りにその席をゆずるという、素早く動けないお年寄りのための頭脳的な行動を題材として学び、実際に劇で演じている取り組みがありました。お年寄りに席をゆずるという勇気ある行動、そのための作戦、友人とのチームワーク、その光景を見ている者の心、それらは、「演じる」ことでより「本物」に近づけることでしょう。中国の儒学者である王陽明は、「知行合一」という言葉を残しています。「知っていても行わないのは、真に知っているのではない。知識は、行動や経験が伴って初めて身につくもの」と説いています。もっとわかりやすく言うとこんな風ですね。「知っているのにやらないのは、知らないということと同じだよ」

さて、30度近い気温になる日が増えました。季節の移り変わりを感じながら、校長先生は今、「かいわれ大根スプラウト」「ブロッコリースプラウト」にチャレンジ中です。スプラウトとは、植物の芽のことを指します。食料品売り場のサラダコーナーにあるコップくらいの透明な容器に入っているもやしのような植物がありますね。あれです。先々週の日曜日、カイワレ大根とブロッコリーの種をホームセンターで買いました。先週の月曜日に、1時間水に浸したあと、透明なケースにティッシュを数枚重ねて入れ、種をたっぷりのせました。種が浸るくらい水を注ぎ、真っ暗な大きなケースに入れました。火曜日の夜、学校から戻ると、かわいらしい芽が出ています。水曜日には、一斉に目を出し、長いものは1cmくらいに成長しています。金曜日に見ると、茎は5cmくらいに延び、真上に育っていて、小さなジャングルのようでした。でも光の当たらない中で出た芽は、少し黄色っぽくひ弱そうです。土曜日の朝、太陽の当たる場所へ出しました。ここからが面白いところです。みるみる緑色に代わります。それを見ていると、まるで、新しく学んだ知識が体に吸収され、自分が変わっていくかのように見えます。スーパーで売っている緑色の元気なカイワレ大根になっていきます。おいしそうなカイワレ大根になりました。日曜日食べてみました。少し辛みがあってサラダに最適です。まだ種がたくさん残っています。かなりお値打ちです。ぜひ挑戦してみてください。


「火災避難訓練」  令和3年4月22日

今日の避難訓練は火災を想定したものです。
今日は訓練なので、危険はありませんが、心の中できちんとイメージして取り組めましたか。
実際の火事では、火の恐怖があります。
そして、煙により視界は遮られ、吸い込めば激しく咳き込み、周りはパニックになった人たちばかりかも知れません。
昨年の文化発表会・合唱の部でこんな話をしました。
練習では大きな声が出せていても、本番では緊張してその半分も出せません。
普段の練習を馬鹿にせず、やがて来る本番をイメージして、1人1人の精神力を鍛えることが大切です。
練習で学んだことを、本番で発揮できる精神力は、あなた自身を救うことになるでしょう。
「備えあればうれいなし」
英語では「準備は成功への一歩だ」と言うそうです。


「継続は力なり」  令和3年4月19日

校長先生の自宅では、家庭菜園でトマトやキュウリ、なす、オクラを作っています。去年の秋、育てたおくらのからたくさんの種を収穫しました。オクラという植物は、1つの房からたくさんの種ができます。その1つぶの大きさは直径5mmくらいです。そろそろまく時期になったので、紙コップに全部入れてみました。ちょうど8分目くらいです。そのカップから1粒取り出しました。種は減りましたか?減ったかどうかは1粒では、見ただけでは全くわかりません。ならば、1年間、2年間、3年間、カップから毎日1粒ずつ種をとっていくと、1年後、2年後、3年後には減ったことがきっとわかります。
反対に紙コップに1粒の種を加えました。増えましたか。増えたかどうか見ただけでは全くわかりません。しかし1年間、2年間、3年間、毎日1粒ずつ種を加えていくと、1年後、2年後、3年後には増えたことがわかります。勉強も部活動も同じです。1日だけ勉強したり練習したりしても、すぐにテストの点数が上がったり、上手になる事はありません。逆に一日だけ勉強日だけ勉強しなかったり練習しなかったりしてもすぐにテストの点数が下がったり、下手になる事はありません。たかだか1日位ですが、毎日毎日ほんの少しずつでも努力を続けると、内容がわかるようになったり、上手になったりします。始業式に話した「継続は力なり」です。

では、「継続は力なり」と同じ意味のことわざをあげてください。
千里の道も一歩から 石の上にも3年   塵(ちり)も積もれば山となる
雨だれ石を穿つ(うがつ)   蟻(あり)の思いも天に届く
英語では何というのでしょう。調べてました。
Continuity is the father of success. 「継続は成功の父」と言うそうです。

さて、応援の詩を贈ります。

青年よ強くなれ 牛のごとく、象のごとく、強くなれ
真に強いとは、一道を生きぬくことである
性格の弱さ悲しむなかれ  性格の強さ必ずしも誇るに足らず
念願は人格を決定す 継続は力なり
真の強さは正しい念願を貫くにある
怒って腕力をふるうがごときは弱者の至れるものである
悪友の誘惑によって堕落するがごときは弱者の標本である
青年よ強くなれ 大きくなれ


「1学期始業式」 令和3年4月7日

3学期の修了式から2週間ほどしか経っていませんが、いよいよ新しい年度が始まりました。全校生徒718名、令和3年度のスタートです。
さて、入学式では、新入生の皆さんにこんな話をしました。

「中学校は小学校と違い,3年後には自分の道を進んでいかなければなりません。3年後の自分の進む道は,10年後,20年後の自分の人生とも大きく関係しています。中学校では,将来を見据えながら,全ての学習内容,部活動,礼儀を身に付けるために着実に自分を鍛えて行く必要があるのです。夢や目標を実現するためには,今日から,自分ができる,自分にしか出来ないことを考え,そのために小さな目標を立てて,必ず毎日実行してください。」この毎日コツコツが一番難しいのかも知れません。そこで、こんなお話をもう一つ。

みなさんは、分度器を知っていますね。そうです。半円で角度の目盛りがたくさんふってある分度器です。その分度器を目の前に思い浮かべ、角度が1度の目盛りを思い出してください。1度は、ほんのわずかな量です。1mmの半分くらいですかね。ノートに10cmの線を引いたとき、その1度の高さは1.7mmになります。1m先までのばすと、1.7cmの高さになります。1km先まで行けば、17mの高さにまでなるんです。地道で目立たない毎日のわずかな努力の積み重ねが、長い年月を経ると大きな差になって現れるのです。

勉強も部活動も同じです。1日だけ勉強したり練習したりしても、すぐにテストの点数が上がったり、上手になる事はありません。逆に1日だけ勉強しなかったり練習しなかったりしても、すぐにテストの点が下がったり下手になる事はありません。しかしそれは怖いことです。たかだか1日位と思うかもしれません。毎日毎日ほんの少しずつでも努力を続けると、長い間には内容がわかるようになったり、上手くなったりします。「継続は力なり」と言うことです。「今日は体がだるいからやめよう。明日やれば、何とかなる。」そういうかもしれません。体がだるければ量を減らせばいいと思います。大切なのは、自分の夢に挑戦し続けていく前向きな姿勢なのです。

最後に3年生、来年の3月には自分の夢をその手につかみ取ってください。これでお話を終わります。


「入学式式辞」 令和3年4月7日(水)

日差しがすっかり暖かくなり、新しい春の訪れを感じる今日、保護者の皆様の御臨席を賜り、尾張旭市立西中学校 令和三年度入学式を挙行できます事は、私たち教職員・在校生にとりまして、大きな喜びであります。今年は、244名の新入生を迎え入れることができました。みなさん、ご入学おめでとうございます。私たちは、みなさんが入学してくるのを心待ちにしていました。皆さんの入学を心から歓迎いたします。また、保護者の皆様にはお子様が本校に入学されましたことを、心からお祝い申しあげます。

本校は、校訓「創造・実践・健康」を基に、生徒ひとりひとりを大切にし、知・徳・体の調和のとれた人間育成をめざす教育活動をすすめております。
校訓の三つの柱である「創造」とは、生徒一人ひとりが自ら進んで学習・創意工夫し、新しい発見を生み出す力を育てることであり、予測が困難と言われているこれからの時代を、自らの力で生き抜くことを目指します。
「実践」とは、自分と人との関わりを大切にしながら、周りの人のために動く実践力のある人間を育てることです。周りの人のために行動することは、感謝の心をはぐくみ、やがて人の輪となって、自分に返ってくるものです。
「健康」とは、心身ともに健康で、たくましく生きぬくことのできる人間を育てることです。なかなか終息が見えない新型コロナウイルス感染防止のため、三密を避け、マスクの着用、手洗い、体温の測定に心がけ、自らの体調管理をしてきました。これらの行為は、感染をこれ以上広めないこと、周りに迷惑を掛けないことになると学びました。また、「自分も明日には感染するかもしれない」という危機感をもちながら、感染を他人ごとではないと考える力が身に付いたこと、そして感染した人への「偏見や差別」など、自分がされたらいやなことを誰かにする行為は、とても愚かで決してしてはいけないという教訓を学ぶことができました。これらの学びは、これからの生き方に確実にプラスになってくれると信じています。

さて、新入生の皆さん、中学校の三年間は、体も心も、大きく成長する時期であり、皆さんが大人になるための基礎を作る大切な時期でもあります。これから新しい生活を始める皆さんに私から二つお願いがあります。
最初のお願いは、「早く中学校生活に慣れて欲しい」ということです。中学校では教科ごとに先生が変わります。また、部活動や生徒会活動の他に、体育大会や文化発表会などいろいろな学校行事が生徒たちの手で企画・運営されて行われます。皆さんも早く中学校生活に慣れ、自分から進んでいろいろな行事や部活動に参加し、自分のもてる力を大いに伸ばして下さい。また、小学校に比べて学校が遠くなった人もいるかと思います。交通安全に気を付けて毎日元気に登校しましょう。
二つめは、自分の未来を見つけて欲しいと言うことです。中学校は小学校と違い,三年後には自分の道を決め、進んでいかなければなりません。三年後の自分の進む道は,十年後,二十年後の自分の人生とも大きく関係しています。中学校では,将来を見据えながら,全ての学習内容,部活動,礼儀を身に付けるために着実に自分を鍛えて行く必要があるのです。夢や目標を実現するためには,今日から,自分ができる,自分にしか出来ないことを考え,そのために小さな目標を立てて,必ず毎日実行してください。西中学校の全教職員は,皆さん一人一人に寄り添い,やさしく厳しく、指導支援していきます。

最後になりましたが、保護者の皆様、本日は、お子様のご入学、誠におめでとうございます。 本日より、大切なお子様をお預かりさせていただきますが、お子様の「自立」や「健やかな成長」のためには、学校と家庭がそれぞれの役割を果たしながら、共に連携させていただくことが何よりも大切と考えます。まず、「丁寧に思いを聴く」そして、「誠実に思いを伝える」の二つを心がけて、お子様の事を大切に思うからこそ、時には厳しく、いつも誠実に、丁寧に、お子様の成長のために精一杯努めてまいりますので、どうか、ご理解・ご協力をよろしくお願い申し上げます。

令和3年4月7日 尾張旭市立西中学校長 前野 浩司