学校ニュース

人権集会

今日の5時間目は

5時間目に人権集会が行われました。新型コロナウイルス対策として全員が集まることができませんので、放送とタブレットを活用してICT集会としました。校長先生からは次のようなお話をいただきました。

-心に刺さるとげ- 

「バラのとげの痛みは、指に刺さった者にしか分からない」という言葉があります。バラのとげは、ほんの小さなとげですが、その傷みはとても鋭いものです。傍から見ていると、そんな小さなとげぐらいと思うかもしれません。

 小さなとげがあるのは、なにも花だけではありません。日々の何気ない言葉や行動の中にも潜んでいます。ふざけあったり、冗談のつもりの中で、誰かが傷ついている時に「それぐらいのことで大げさだなあ」と思ったことはないでしょうか。とげが刺さった痛みは、ささった本人にしか分かりません。

 言葉のとげは、人の心に刺さります。そのとげは、指に刺さるとげとは違い人それぞれ感じ方が違います。自分は何も感じなくても、相手の心に奥深く刺さり、その人をずっと苦しめる可能性があります。たとえ他人からは、取るに足らないものに思えても、本人には大きなダメージとして、心の奥に一生重くのしかかることだってあるはずです。

 新型コロナウイルスの感染が広がると共に、感染した人に対して「コロナ菌」と呼び、さけたり仲間はずれにするといういじめが起きています。この仲間はずれの行為は、とてつもなく大きなとげとなり、相手の心に刺さります。よく考えてみてください。新型コロナウイルスには誰もが感染する可能性があります。明日にも自分に感染するかもしれないのです。とげは、自分に向けられるかもしれないのです。自分がされたらいやなことを誰かにする行為は、とても愚かなことです。

 相手を傷つけるような発言や行動を絶対にしないこと、もし、感染者が出ても、本人や家族の個人情報をSNSなどに絶対に書き込まないこと、もしも被害に遭った場合は1人で抱え込まず、すぐ大人に相談すること。大人に話すことは、チクリでも裏切りでもありません。刺さったとげを抜くために必要な正しい行動なのです。 今日は、より専門的で正しい知識を得るため、公立陶生病院感染症内科 武藤和義 先生に「教育現場における新型コロナウイルスとのつきあい方」というお話をして頂きます。

 

 新型コロナウイルス感染症に関連して、差別やいじめなどの人権問題が心配されています。感染を理由に、差別やいじめをすることは断じて許されません。誰もが明日には感染するかも知れない状況です。相手を傷つけるような発言や行動をしない、SNSなどへ個人情報を書き込まない等、人権の尊重について一層のご協力をお願いします。