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「子どもの自尊感情といのちの教育」

12月27日(木)、市役所講堂で、尾張旭市教職員研修会が開かれ、本校からも8名が参加しました。

東海大学文学部教授 近藤 卓氏を講師に迎え、「子どもの自尊感情といのちの教育」という講演を聴きました。

自尊感情とは、自分に価値があると思える気持ちのことです。講演の中で次のようなお話がありました。

最近の子どもたちは、自信がない、やる気がない、すぐに「どうせ自分なんて」と言う・・・ということを耳にするように、自尊感情が低くなっているといわれている。そして、自尊感情を高めるために、「ほめる」「認める」「出番を作る」「評価する」「成功体験を積ませる」ことが大切であるといわれる。しかし、本当にそれでいいのだろうか。上のようなことで高まるのは、「社会的自尊感情」であり、それは人と比べる、相対的、表面的、一過性の感情で、熱気球のようにふくらむが、熱風(ほめられる等)がなくなると、へこんでしまうものである。「自尊的感情」には、もう一つ「基本的自尊感情」があり、それは、「自分は自分、このままでいい」と思え、人と比べるのではない、無条件で永続性のある感情である。これがしっかりしていると、心が安定し、何があっても大丈夫であり、立ち直ることができる。そして、「基本的自尊感情」を育てるために大切なことは「共有体験」を重ねることである。「共有体験」とは、体験を共有することで、感情を共有することである。

他にも、いろいろな例をあげながら、多くの話をしてくださいました。

学校では、子どもたちが「共有体験」をもつ場が多くあります。行事などは特に「共有体験」の場となっていると思います。2学期でいうと、学校祭は、学級・学年・学校全体で、生徒にとって強い「共有体験」となったと思います。また、日常の授業や学校生活の中でも、いろいろな「共有体験」があったことでしょう。これからも学校で、生徒の心に残るさまざまな「共有体験」をつくっていけるとよいと思います。

また、家庭でも、家族で「共有体験」をもつ場が多いと思います。特に年末年始は家族で一緒に過ごす時間が多いのではないでしょうか。

同じものを見たり、同じことをしたりして、自分が感じた世界をいろいろな人と共有することを通して、子どもたちの自尊感情が育まれていくとよいと思います。

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